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第5話
目を覚ました時には病院のベッドに寝かされていた
全く記憶にないが、僕は初めての発情期を迎え先輩に抱かれたらしい
僕のヒートに煽られラット状態に入った先輩も自我をなくしひたすら僕に種をつけた
僕のヒートの香りに気付いた教師が駆けつけ、僕らを引き離し病院に連れてきたと言う
「初めての発情期で苦しかったでしょう。今回は首輪を付けていたから、噛まれずに済みました。よく着けていましたね。これからは抑制剤を飲めばこんな事は起きません。安心して下さいください。あと、言い辛いのですが、こちらを」
「…これは、」
「避妊薬です」
医師から渡された白い錠剤をしばらく見つめ、口に運ぶ
発情期中にαとセックスをすることでΩは高確率で妊娠する
僕はこの薬で大好きな先輩の子どもを殺すのだ
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