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第12話
両親は休学届けを提出し、実家に戻るよう言った
僕も1人では不安だったのでその通りにした
両親と共に病院に行き、エコーを一緒に見てもらった
2人とも何か思うことがあるようだったが、母は可愛いわね、と微笑んでくれた
日中は専業主婦の母と共に家事や散歩に出かける日々を送り、ひと月ほど経った頃
僕の腹は子どもの成長とともに日に日に膨らんで妊夫らしさを見せてきていた
玄関が開き、家族の帰宅を知らせる
迎えようと玄関まで歩いて行き、帰ってきた秋音の隣に立つ人物に体が動かなくなった
「秋葉」
この腹の子の父親であり、僕の好きな人
久しぶりに見る先輩は相変わらず整っている顔を顰め、僕の膨らみを見せてきた腹を一瞥する
「秋葉、その子は俺の子だな」
隣の秋音が僕を伺い見るのを感じた
なぜ、今彼がここに
「秋葉」
彼は靴を脱ぎ、固まって動かない僕の側に寄る
思わず後ずさる僕に悲しげな顔をする先輩
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