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No.17 雨宿り

千客万来。今日は訪問客が多いね。 見知らぬ軒下の先客にそう告げられ、ずぶ濡れの髪をかき上げて尋ねた。 「他にも誰か雨宿りを?」 「雨は妖怪のお土産だからね」 一ミリも濡れていない身を翻し、土色の着物を着た彼は妖艶に微笑んだ。 「蜘蛛の巣へようこそ、可愛い人。たっぷり愛してあげよう」

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