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No.19 約束

秋驟雨、古寺の軒下で雨宿り。 もたれた柱の傷は背比べ? 文字を追いかければ、16歳で片方が消えていた。 ふいに和装の男性が現れ、唐突に僕を呼ぶ。 「遅かったな」 初対面のはずなのに、記憶が僕を濡らす。 「ごめん、君の背を抜かす前に、僕は空に散って」 「泣くな。今、漸く時を越え逢えたんだ」

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