「はよー。で、なんで人の席に溜まってんの？」 教室に入ったら、いつメン3人がスタンバっていた。 「「はよー待ってたよー」」 「はよーさん！そりゃあ、どーだった？って聞くために決まってんじゃ〜ん！」 こいつら……昨日俺が緊張でガクブルしてたから様子聞きにきたか。 「あぁ、うん。2人ともマジの美人。」 「「おぉ〜！」」 ほんと仲良いなお前ら2人…… 「ほぇーやったじゃん当たりじゃね？」 「あーいや、義兄がなんか凄かった。」 「「ほお？」」 こいつら合わせてんのかっ？あ、さっきからハモってるのは灯と莉子。灯は腐女子。で、もう1人が京。 この三人とはクラスでよく喋ってる。 「あー、なんか、謎に気に入られたっぽくて……昨日から抱きつかれ続けてるって言うか、抱きついてない時も手を繋がれるか観察されるか……何なんだろー。美形な分、無理やり引き剥がした時の泣きそうな顔に罪悪感ヤバくてそれも出来ないんだよな……」 最後はほぼ独り言だった。 割とマジで弱ったわ。 「嘉風兄、癖強いなー」 「一目惚れ？」 「灯、腐り発言よ。」 「それが全然わかんないんだよなー。自己紹介したら抱きつかれて、そのままくっつき虫。」 「あー、まぁいんじゃね？嫌われるよりか。」 「「うんうん。」」 「面白い兄貴で良いじゃない。」 「私的には美味しいです、もっとやれ。」 あーマジほんと、他人事だと思って。