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月と吸血鬼 3
「は、あ……あっ、ン、あ」
夜はとっくに更けているけれど、今が何時かはさっぱりわからない。
ソファーで何度かした後、今度はベッドに移動してまた最初からやり直したかのように抱き合って、盛って。
体勢が変わればその分また感じ方も新鮮に変わり、声を上げたり泣いたりとにかく果てのない快感に浸り続けた。
後ろから突き上げられる体勢はまるで動物の交尾みたいで、恥ずかしいのが余計快感を煽る。しかもわざと焦らすようにヒバリさんがゆるゆると突き上げるものだから、俺はただただあられもない声を上げるしかない。
なによりこの格好は、振り切れると羞恥心が薄れるのがまずいポイントだ。
「はあ……ふ、あ、ひばりさ、もう、体力ない……っ」
「なんだよ、もういらないってことか?」
「んんッ!」
ぐいっと後ろから抱き上げられて、奥を突かれた体が勝手に跳ねる。考えて動く体力がないから、反応が快感に対してだけ特化されているみたい。
しかも後ろから抱いたまま、刺激されすぎてひりひりする乳首を指先で擦り上げるわ、首筋に優しいキスを落とされるわでまたイってしまった。
とはいえすっかりとドライでイく感覚を覚えさせられたから射精もできず。快感だけが増していくせいですでに下半身は溶けたみたいにぐだぐだだ。
気持ちとしてはいつまでだってしていたい。念願のヒバリさんとのセックスだ。できることならずっと繋がっていたい。
だけど現実問題として体力が限界を超えている。むしろ体力を使い果たした今は眠ることさえできないかもしれない。
満月の吸血鬼ってすごい。それともヒバリさんがすごいのか。
なによりセックスのカロリー消費えぐい。
「ひばりさ……、ん、ひばりさんっ、あ、ひばりさん」
喘ぐように声を洩らすことと、名前を呼ぶ以外頭が働いていない。
抱きしめられて揺さぶられて、でもすがるところのない不安定な体勢のせいで中を突かれる感覚がいちいち違ってちっとも慣れなくて。
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