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第19話《Ⅲ章》教えて、お狐様③
うぅんっ、そうじゃない。
「先輩が俺とデートして、何か変わった事ってありますか」
人の気持ちを覗いちゃダメだ。
知られたくない事は誰にだってあるから。
俺だって知られたくない。
(先輩が好きだって事……)
臆病だから。
「答えられぬな」
「えっ」
もしかして神様のご機嫌を損ねてしまった?
「我が叶えるのは結果をもたらす願いだ」
あぁ、つまり現在の状態を聞くのはNGなんだ。
「じゃあ例えばタワマン最上階に住みたいって言ったら叶えてくれるんですか」
「無論、叶えてあげよう」
神様、凄い!
「だが実際に住むとなると引っ越さねばならぬ。通学に不便だから卒業まで我慢しなさい」
「はーい」
(……ん?)
て事は俺が望めばタワマン最上階に住めるのか★
神様の懐事情すごい!
「して、お主の願い事だが」
「あ、はい……えぇっと……」
「考えがまとまらぬなら、これを一緒に食べよう。甘味は好きかな」
「はい」
「良い返事だ」
勢いよく頷いてしまった自分が恥ずかしいけど、神様、笑顔だから。ま、いっか♪
「現世の甘味『ぱんなこった』だ」
真っ白くてプルンプルンしてる。
「美味しそう!いただきまーす」
………………んん??
「これ、杏仁豆腐」
「あんにんどうふ?」
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