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第41話《Ⅴ章》雪④

「ひゃっ」 「気持ちいい声が上がったね」  吐息が髪に吹きかかる。 「やっ」 「『嫌』じゃないよ。もっと気持ち良くなるだけだ」  だから…… 「逃げないで」  溶けてしまいそうな。  ひとひらの声をたぐ手繰るように、ぎゅっと襟にしがみついた。  苦しいよ……  俺だって苦しい。  でも…… (今この手を離しちゃいけない気がしたから)  もしも離したら、先輩が消えてしまいそうで…… 「やっ」 「言葉では嫌がるのに拒めないね。ミルクチョコレート色の乳首、美味しそうだ」  チュッ (先輩に食べられた!)  小さな胸の実。 「こちらも頂くよ」  チュッ 「ハウん」 「可愛い」  鳴き声すら愛おしい。  そう伝えるかのようなキスが唇を何度も啄んだ。 「ヒャフー」  色気もない変な声が出てしまった。 (だって、そこは!)  ソコ! 「だめだよ。気持ちよくしたい」 「でも」  人に触らせる場所じゃない。  ましてや先輩の繊細で綺麗な手に。 「半勃ちだ。感じてくれて嬉しいよ」 「やめっ」 「やめない。脱がすよ」 「やっ」  信じられない。  キスだけで気持ちよくなって、アソコが反応してしまってる。  そんな場所、先輩に…… 「見られたくない。お願いだから……」  涙が滲んでくる。  恥ずかしくて、情けなくて。どうしようもなくて。 「姫の涙には弱いな」  フウーと頭上で吐息の風が吹いた。 「じゃあ」  やっぱり先輩は優しい。やめてくれるんだ。 「おズボンは脱がさずに中身だけ触るよ」 「えっ」  ……それって、どういうこと?? 「ハフ」  少し冷たい指が先端に触れた。 「おパンツ、ずらすね」 「えっ、あっ」  抵抗する間もなく、ジッパーを下ろしてパンツを下げた手が大事なアソコに触れた。 「熱い。フル勃起だね」 「せんぱい〜」  泣きそうな声で懇願するけれど。 「だーめ」  意地悪な声がおズボンの中をまさぐる。 「濡れている。カウパーかな」 「ごめんなさい」 「謝らないで。姫は何も悪くないよ」 「でも」  俺の股間、はしたなく濡らしている。 「答えて。これは、姫のカウパー?」  プルプル。首を横に振るのが精一杯。 「じゃあ、なんの汁かな。」  そんなの……  分かってる癖に。 「ねぇ、姫は何のお汁を漏らしてるの?」  クチュクチュ  水音が響く。 「これはなに?」  茂みを離れた手がこれ見よがしに、目の前に差し出される。  俺の身長に合わせてかがんだ先輩と、目と目が合った。  チュパ 「姫の味がする」 「やめてっ、汚い」 「汚くないよ。これは姫のだ」  チュプ、チャプ  ねっとり、味わうように俺のが付いた指をしゃぶる。  やめさせないと。  先輩は汚くないと言ったけど、やっぱりそんな事したらダメだ。 (言ったら、やめてくれる)  たぶん。  俺がその言葉を言ったら…… 「…………ぅ、ぱ」 「なに?姫」  見つめる目はこんなに穏やかなのに。  意地悪な吐息が囁いた。 「ちゃんと言って」  熱い息が耳のひだをなぞる。 「姫の先端から溢れる、恥ずかしいお汁はなに?」

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