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介抱 ※

「ジュンちゃん、大丈夫?」 「うん…」 純に肩を貸し、引きずるようにして連れて帰った仁志は、玄関ドアを片手で器用に開けた。 「ほら、ベッドに寝て!」 部屋に入るなり、仁志は純の体をベッドに寝転がした。 「…うん」 「汗かいたから、のど乾いただろ?いま、水出してあげるからね」 仁志はキッチンに移動すると、冷蔵庫を開けて、ストックされていたミネラルウォーターを出した。 グラスに水を入れて持っていってやると、純は上体を起こして、グッとそれを飲み干した。 「ごめん、ひとし…」 純が飲み終わったグラスをあけ渡した。 「いいよ、別に」 グラスをそばのテーブルに置くと、仁志は純の背中を撫でさすってやった。 「ホント、最悪…」 純はもう一度、ベッドに倒れ込んだ。 もう過ぎたと思っていた発情期がやってきて、その上で犯されそうになるなんてと、本当に最悪の気分だ。 しかし、疼くものは疼く。 「ひとし…がまんできない。はやく……」 早く火照りを鎮めたくて、純は仁志に縋りついた。 「わ、わかったよ。ちょっと待って!」 急かされた仁志は、あわててベッドに乗り上げた。 仁志が純のズボンのウエストに手をかけ、前をくつろげてやると、純のそこはすっかり濡れそぼっていた。 「もうこんなに…辛かっただろ、ジュンちゃん」 自分だってフェロモンの影響で発情しているのに、仁志が真っ先に心配するのは、いつも純だった。 「うん、ねえ、はやく挿れて…」 「わかった」 仁志がジーンズのボタンをはずし、ファスナーを下ろすと、すっかりいきり勃った男根が露わになった。 「ひとし、はやく…」 純が仁志の首に腕を回して、懇願してくる。 「あんまり煽らないでよ、ジュンちゃん」 それに応じるように、仁志は純に深く口づけた。 口内でお互いの唾液が交わり、舌が絡まり合う。 「んんッ、はあっ…」 唇が離されると、どっちのものかもわからない唾液が糸を引き、プツンと切れた。 今度は仁志の大きな手がシャツの中に入ってきて、指の腹で乳首を弄ってきた。 「ああ、ンッ…それ、だめえ…」 純がいやいやをする幼児のように咽び鳴く。 「好きなクセに」 仁志はちょっとした意地悪をしてみせた後、避妊具をいきり勃った男根に被せた。 純の足首を持って広げさせると、そこは「早くきて」とばかりに濡れてヒクついていた。 「挿れるよ」 仁志が腰を押し進めると、純の肉壺はあっという間に男根を呑み込んでいった。 「うあっ、ああっ、いいッ…ひとしっ、すっごくいい…!きもちいいっ!!」 繰り返される抽挿に、純はただひたすらに喘いで、快感を甘受した。 「あっ、ジュンちゃん、それはヤバいって!!」 男根がより深くめり込むように、純は仁志の腰に脚を絡めた。 貪欲に、より強い快楽を貪ろうとする純の様子に愛おしさすら感じてきて、仁志は頭がクラクラしてきた。 「あっ、いいっ、いいよう…」 「ジュンちゃんッ、おれ、もう出すよ!」 仁志は純の細い腰を掴んで、激しく体を揺すぶった。 「うん、だして、たくさんだしてえ!」 純の懇願に応えるように、仁志は射精した。 「ひとし、すきっ…大好きっ!」 「俺も…」 お互いの熱を分け合うように、2人はしばらく抱きしめ合った。

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