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第4話

なんとなく親友と顔を会わせずらいまま、親友は親友でサークルに顔を出さない日が続く。 流石にサークルに顔を出さなすぎると、サークル長に親友の状況を尋ねると、思いもよらない答えがかえってきた。 「彼ならサークルを辞めているよ。1ヶ月くらいなるかな。」 その言葉に絶句する。 1ヶ月前といえば、最後に飲みに行った頃か。 居酒屋の席でそんなこと一言いっていなかった。でなければ、あのやり取りでサークルを辞めたのか。 いずれにせよ、聞かされていなかった事実にまたしても裏切られた気持ちになった。 「どうして、、、。」 「今さら何を言っているんだ。もう1ヶ月だぞ。サークルに来なくなったのはその数ヶ月前から。彼も今さらどうしてなんて言われる筋合いはないと思うけどな。」 思わずついてでた言葉に、トゲのある物言いをするサークル長。 睨み付けると、サークル長は失笑した。 「とんだ親友だな。親友のことなんて、好きな子に夢中で忘れてた?で、気紛れに気にかけたら黙っていなくなって怒ってるのか。優しいんだか酷いんだか。」 忘れるなんて、そんなはずないのに俺たちの事情なんか無視して決めつけたように言ってくるサークル長に腹がたった。 後輩のことは好きだし、以前のようには親友とつるむことは少なくなったけど、だからといって親友のことを気にかけないことはなかった。 だが、親友もサークル長と同じように思っていたのだろうか。 黙っている俺に対してサークル長は呆れたように笑ってその場を離れてしまった。 今日はサークルに行く気になれず帰ろうとすると、ちょうどサークルに向かおうとする後輩とすれ違った。 「あれ、今日は帰っちゃうんですか。」 「ああ、今日はちょっとね。」 まさかサークル長と会いたくないからだなんて理由をを言うわけにもいかず、適当に濁す。 後輩には親友がサークルを辞めていたことを伝えていたほうが良いだろう。 後輩は親友を慕ってしたからショックだろうけど、俺だけが知ってるのに言わないのは騙しているようで辛い。 そう思い後輩に親友の名前を口にすると、後輩は表情を強ばらせた。 様子がおかしいと不信に思い尋ねると、後輩は親友が辞めていたことを知っていたようだった。 俺には相談もなかったのに後輩には辞めることを伝えていたのだろうか。 親友と思っていたのに、それは俺だけだったのか。 後輩は、親友が辞めてしまっていたのに俺には言わずに何事もなかったように接していたのだろうか。 好きな人にも親友にも裏切られた気持ちだった。

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