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第2話
先日、初めて有季くんがうちに来た。
はあ。まるで天国のような時間だった。
初めは俺は緊張していたんだ。不安もあった。なぜなら、初めて息子がいることを告白する日だったからだ。
『僕、玄寿さんのこと本気です』――彼はそう俺に言った。だから俺も彼を信じている。
俺の結婚していた過去も、俺のそばに有玄がいる今も――有季くんの言葉は変わらないだろうと。
さすがに初めは彼も戸惑ったようだった。有玄を見た途端に固まっていた有季。
しかし、事情を知ってからは彼なりに有玄と仲良くなろうと頑張って接していたように思える。
何ていい子なんだ。
有玄と有季くんの組み合わせを見て、俺はなぜかほっとして、目から涙が出そうになった。
もしかしたら姉と母が言うとおり、俺は有玄の良い父であろうと頑張りすぎていたのかもしれない。
張り詰めていた気持ちが融 け――有玄が寝たら俺は有季くんと二人になって……。
どちらからともなく……いやお互いからだ。互いに相手に口付けをし始めて……。
近くで見る有季くんはやっぱり可愛い。
若くて肌もキメ細かくて……耳元を触るとすべすべしている。
「あ……」
ぴくんと有季が動いた。
俺の愛撫に感じてくれているのか、目を閉じて声を漏らす彼に、舌で彼の歯先をなぞる俺。
頼む有玄、今日だけは起きてくれるな。
ここから先は大人の時間だ。
夢にまで見た、そして俺の股間をエレクトさせ続けている、有季くんに初めて触れる日なのだ。
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