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Out of control ② ★
暗闇の中に、チュッと唇が重なり合う音が響いた。やがて、黒埼の唇がそっと離れた。数秒見つめ合った後、黒埼が晃良の顎、首、鎖骨、胸、腹と舌を這わせながらゆっくりと布団の中を降下していった。目を閉じてその感触を楽しむ。
「あ……ん……」
そのまま下着の上から晃良のモノを咥えられて、思わず声が出た。舌で擦るように愛撫されて、晃良の声が上がっていく。
「んっ……んっ……」
じわじわと腰の辺りに疼 きを感じて腰を浮かせた。それが合図になったかのように、黒埼が下着を脱がせていく。普段は冬場でも下着1枚で寝ることが多いが、夢の中でも自分は下着1枚なのだな、と少しおかしく感じた。そして黒埼も。幼い2人の時はパジャマを着ていることが多いのに。
「んんっ」
下半身に開放感を感じた直後に黒埼の口内に自分のモノが収まっていくのが分かった。
「はあっ……あっ……あっ……」
舌を巧みに使いながら前後に扱かれる。大人の黒埼に初めて受ける口での愛撫は意外にも優しかった。もっと乱暴にされるのかとあの黒埼の性格から勝手に思っていたが。そこでふと、されたことがないのによく夢に出てきたなと不思議に思った。
現実の黒埼はもしかすると全く違う愛撫をするのかもしれない。それこそ変態度極まるものなのかもしれない。これは、少年の黒埼との記憶がすり替わっているのかもしれないなと思った。
そんなことを考えている内に、快感が段々と膨れ上がってきた。黒埼の動きが速くなる。
「あっ……あっ……んあっ……」
その気持ちよい感覚に身を委ねて、集中する。絶頂に達するのにそう時間はかからなかった。
「あっ……あっ、あっ、あっ、んっ、ああっ……!」
勢い良く欲が飛び出たのが分かった。それを全て黒埼が口で受け止める感触がした。しばらくすると、ごそごそと黒埼が布団の中から這い出てきて、元のポジションに戻ってきた。
「気持ちよかった?」
少年の黒埼がよく言う台詞を大人の黒埼も口にした。
「うん。ありがとう」
ニコリと笑って答える。
「なんか……今日のアキちゃんは素直だな」
「夢だからな」
「夢?」
「うん。そしたら、お返しな」
そう言って、晃良は向き合った体勢のまま、今度は自分が布団の中へと身を滑らせた。夢の中の幼い晃良がよくするように、『お返し』をするため黒埼の腰辺りまで到達すると下着に手をかけてずらす。目の前に現れた黒埼のモノをはむっと勢いよく咥えた。歯を立てないように気をつけながら、扱いていく。
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