110 / 124

第110話 月明かりの口づけの続きは※

「結局、ロナルド先輩はあれから何も言ってこなかったよね?」 僕は夕食から部屋へ戻りながらキースに言った。 キースは難しい顔で唸っていたけれど、こちらをチラッと見ると言った。 「今はな。でも多分接触あると思うぜ。ロナルド先輩って、プレッサー伯爵家だろ? あそこは王宮の内務筋で、王族とも近いから、色々本気で調べられたらリオンもヤバいかもしれない。 まぁ用心しよう。一度、スペード伯爵にも話した方がいい。もちろん兄君にも。」 「わかった。丁度週末帰る予定だからその時に話するね。」 僕は忘れないようにしなくちゃと思いつつ、いそいそと部屋に帰った。 昨日簡易ベッドに戻る時にユアが今夜僕の部屋に来るって言ってたから、ちょっとドキドキ、ウキウキなんだよね。 ユアと最後まで愛し合ってから、僕は何だか前よりもウズウズしちゃって、何だろう。 子宮芽への刺激で、僕の身体が変化してきてるのかな?これ以上ウズウズしちゃうと僕辛い気がする…。 ああ、早くユアに会いたい。僕のウズウズを鎮めて欲しい…。 「んっ、やぁっ。ユアっ、もうお願いっ。」 僕はユアに縋り付いて懇願した。 部屋に入ってくるなり僕を押し倒したユアはすっかり昂っていて、僕はその欲情したユアの熱い目つきに全身が震えてしまった。 昨日の月明かりの下での終わりのないやるせない口づけで、僕たちは燻され続けていた。 すっかりタガが外れたユアも僕も、むさぶる様にお互いの香り、感触、身体の熱さを味わっていた。 ユアは僕の硬く尖った胸の果実を僕に見えるように吸い上げると、僕は喘ぎながらユアの長い指を無意識に締め付けた。 「はぁ、リオン凄い…。こんなにキツくなって俺を欲しがってる。でももう少し解さないと、…リオンが辛い。」 「いやっ。お願い…。ユアが欲しくて我慢できないからっ。あぁっ。」 ユアは大きく息を吐くと、深呼吸してから、僕をうつ伏せにして首筋からゆっくり口付けていった。 僕はユアの大きな手のひらが僕のお尻を撫で揉み、蕾が見えるように割り広げると期待に胸が破裂しそうだった。 「あぁ、こんなにパクパクして…。もう無理だ。」 ユアはゆっくり僕に覆い被さると、香油と先走りでヌルヌルになった昂りを僕に何度も塗り付けた。 僕はジリジリと焦らされて、吐く息も熱くなってどうしようもなくなって喘いだ。 ユアがぐっと僕の中に入った瞬間、僕はブルブルと震えながら逝ってしまった。 ユアは呻きながら、急に激しく動き出して、僕はあっという間に終わりのない高みに連れて行かれて頭が真っ白になった。 どれくらい僕たちは動いていたのかわからない。 気づくとユアは僕を後ろからキツく抱きしめて、僕を抉る様に腰を押しつけて熱い飛沫を僕の中に放った。 僕はずっと終わりのない快感に踊らされていたので、妙な安堵感を感じてユアの唇が僕の首筋に感じるのと同時に意識を手放した。

ともだちにシェアしよう!