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第112話 僕、結婚します!

お兄様と結婚⁉︎ 僕は呆然としてしていた。僕は婚約してるのだから、いずれ結婚するとは思っていた。 でもそれは早くても卒業した後の事だと思っていたからだ。 結婚⁉︎ 僕の頭の中にはいちゃいちゃするイメージしかないけれど、結婚てのはそればかりではないよね? でもやっぱり、結婚は毎日お兄様の側に居られるということなんだ。 僕は戸惑いながらも喜びが顔に出ていたに違いない。 お兄様はクスリと微笑むと、僕の髪を愛しげにゆっくり撫でつけて言った。 「リオンは、賛成してくれてるようです。リオン、私と直ぐにでも結婚しよう。」 僕はお兄様の顔から目が逸らす事が出来ずに、ただコクコクと頷いた。 「お兄様、ユアは、…ユアとはどうすればよろしいのですか?」 僕は結婚は二人一緒にするものだと思っていたので、今回の急な展開でどう考えていいか分からなくなっていた。 お兄様とお父様は頷きあい、お兄様は僕を見つめると言った。 「今回の賢者騒動はユアも知っている事だ。だから今頃ユアもタクシーム侯爵に話をしていると思うよ。 ユアにとっても結婚は早いけれど、今回ばかりは早さが大事になってくる。 王宮から邪魔が入る前に、ユアの爵位も効果的に利用する必要があるんだ。 全てはリオンを守るためだから、何も心配は要らないよ。」 そう言うと、お兄様は僕を力強く抱きしめたんだ。 うん、ちょっとお父様とお母様が見てるから。あ、セブ達も。今更だけど僕も恥ずかしいかも…。 夜の湯浴みを終えて、久しぶりにセブに髪を乾かしてもらっている僕。何だかくすぐったいね。 「セブ、僕前から聞きたいことがあるんだけど。 僕はお兄様とユアと結婚するでしょう?二人は嫡男だよね。あのね…、その。…子供をね。」 僕が言い出せなくてモゴモゴ言ってると、セブは僕の肩を優しく撫でて言った。 「分からないことは全てリュード様にお聞きになられた方が宜しいかと思いますよ。 御三方の事ですから、他の者の意見など必要では無いかと思われます。 リオン様を大事になさる御二方です。リオン様が御二方に捧げるのは、絶対的な信頼ですよ。」 僕はセブの言葉にハッとした。 僕の悪いところは自分で勝手にやりすぎちゃう事だ。 僕は二人の婚約者で、しかももうすぐ結婚もする!あー、結婚?ほんとに⁉︎ どーしよー!僕は急に胸がドキドキして来て、両手で顔を覆って悶えていたら、頭の上からセブの呆れた声が聞こえて来た。 「さぁ、クネクネするのはそこまでにして下さい?リュード様がお部屋でお待ちでございますよ。」

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