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第2話

「…っう、いって」 「サーシャ」 ドロドロの体を放置するわけにも行かず、酷使されたアナルの痛みに顔を顰めながら体を起こすと渉に声をかけられた 「クリームパイっつーんだっけ、それ」 体を起こしたことで精液を垂れ流す俺のアナルを見て言う渉に呆れ、文句を言ってやろうと振り向き固まった あれだけ欲を吐き出したはずの渉のペニスが腹に付くぐらい立ち上がっていたからだ これ以上は体が保たない、と思わず逃げ出した俺の手を掴んだ渉が捕食者の目をしてニタリと笑い、俺の体をベッドに放り投げたのだった 何度も抱かれ疲弊していた体では碌な抵抗もできず、再び好き勝手犯されて気付いた時には朝だった 重たい体を起こし辺りを見回す 渉は既に帰ったようで部屋に姿はなかった ベタついていた体は妙にスッキリしていて、脱ぎ散らかされた服も着直されていた 意識を飛ばした俺の後始末を渉がやってくれたのだろう こんな報われない関係、辞めなければと思っているのに普段は自分勝手な渉が時折見せる優しさに絆され、やはり俺は渉を拒むことができないでいる 「おはよー」 「相変わらず艶っぽいねえ」 遅刻ギリギリで教室に駆け込んだ俺に掛けられるクラスメイトの声 母の血を濃く受け継いだ外国人めいた顔とアレクサンドル、なんて大層な名前のお陰で中学までは虐められることもあったが高校では友人に恵まれてそれなりに楽しく過ごせている 男子校で女の姿がないこともあり成長期を迎えて男らしくなったとは言えど、どちらかというと女顔の俺にセクハラめいた言葉を投げかけてくる奴もいるがそれも含めスキンシップだとあまり気にしていない 「アレク、ここ赤いよ」 「うわ、エッロ。朝から楽しみやがって」 渉は気まぐれに俺に印を残していく 今回も1つ、首元に痕を残したようだった いいように体を使われているくせに、こんな痕1つ残されただけで喜んでしまう俺は相当な馬鹿だ 普段は家から隠していくが抱き潰されて起きたのが遅刻ギリギリだったため、言われるまで気付くことができなかった 友人に絆創膏を貼ってもらい、揶揄ってくる奴等を無視して授業の準備を行なった 「アレク、彼氏来てるよ」 授業が終わり、帰宅しようと荷物をまとめていた頃だった 部活に行ってくる、と言われ送り出したはずの友人が戻ってきてそう伝えられた 彼氏、というのは渉のこと 激しく抱かれた後、上手く歩けない俺に流石の渉も申し訳ないと思うのか送り迎えをしてくれることがある 俺の痛む腰を摩り体調を伺う姿がイチャついている様に見えたようで、友人達は渉のことを彼氏と呼び始めた 俺がいくら否定しても恥ずかしがっているのだと思っているのだ 友人が指さす方を見ると、たしかに校門に寄りかかる渉の姿が 友人達に一言掛け、渉の元へ駆け寄った

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