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第7話

「…恭平、さん」 「うん?」 「俺のこと、好きなの」 恭平さんは少し黙ると、ため息と共に言った 「そういうことは直接言わせてよ」 電話を切り、鞄を持って恭平さんの元へ向かった 恭平さんの返事を聞きに 「恭平さん」 「!アルくん。体は大丈夫?」 「うん」 「乗って、ご飯に行こう。予定があるなら家まで送ってあげる」 「恭平さん」 「うん?」 「俺のこと、好き?」 「…全く、ムードがないなあ」 恭平さんは観念したように笑うと、俺の頬を撫でて真剣な顔で言った 好きだよ、付き合って欲しい、と 俺は迷わず頷いた 恭平さんはとても優しかったし、恭平さんとのセックスは渉のことを忘れさせてくれたから 俺は恭平さんを利用したのだ 恭平さんは付き合ってからもとても優しく、そしてセックスの時は甘く俺をドロドロに溶かしていった 恭平さんに開発された体は何処もかしこも恭平さんに触られると快感を得てすぐ精を吐き出すようになった 初めは少し痛く固かった結腸も今では恭平さんのペニスが触れると嬉しそうに口を開きしゃぶりつくようになっていた 変わっていく自分の体に後戻りができないと怯えながらも、渉のことを忘れ去りたくて恭平さんに身を委ね俺は快感に溺れた 「アルくん?」 「っ、え、あ、れ?」 恭平さんとのセックス中に少し意識を飛ばしていたようで心配そうな顔をした恭平さんが目に飛び込んできた 「奥突いたら痙攣して意識を飛ばしたから驚いたよ。気持ちよかった?」 そう言いながら腰を揺する恭平さんにまた足先が震えるのを感じた 恭平さんと体の相性がいいようで、最近では体を重ねる度に深い快感に陥るようになっていた 「…ん、いい」 「可愛い」 恭平さんに抱えられながらゆったりと奥を突かれる 決して激しい動きではないのに、快感を与えてくる恭平さんにしがみつき喘いだ 恭平さんは俺の体に痕を残しながら、素直に喘ぐ俺を楽しそうに見ていた そのままゆったりとセックスを続け、俺が二度目の絶頂を迎えると共に奥で恭平さんのペニスが弾けるのを感じる ゆっくりとペニスが抜けていき、恭平さんは自身に着けていたゴムを外すと口を結びゴミ箱に放り投げた 恭平さんは必ずコンドームを着けてくれる 俺の体に負担が掛かるからだと言っていた たしかに渉に中で出された後は腹の調子が悪かったし、掻き出すのも大変だった 未だに渉のことを考えてしまう自分に嫌気がさし、渉のことを忘れたくて恭平さんに抱きついた 「学校、行けそう?」 「…うん」 「送るね」 何度も絶頂を迎えた体は重く、動きたくはなかったが今日は平日 学校に行く時間が迫っていた

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