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時が経つのは早い物で、今日は待ちに待った[ぶとうかい]の日。 「きちんと留守番しとけよ?」 何故か3人はスーツで家を出た。 闘うのに何故スーツ? あっ、分かった。 3人は傍観する側か。 格闘って観るのも楽しいよな? でも俺は参戦させて貰うぞ。 スッゴイ短期間だけど鍛えたしさ。 けどさ、何着ていこう? マジ分かんねぇ。 自室にて頭を抱えていると 「こんばんはシンデレラ」 聞こえた声。 『ん!?』 振り向くと見知らぬ男。 背が高く上等なスーツを着こなした美形だが、可愛らしいステッキを持っている時点でスッゲェ怪しい。 の前に不法侵入だろコレ。 訝しげに見上げると 「お困りの様ですね?」 ふわり微笑まれた。 はい、今スッゲェ困っています。 見ず知らずの方に不法侵入されて。 一体何処から入ったんだ? 「はじめましてシンデレラ。私は魔法使い。貴方の願いを叶える為参上しました」 ………はい? この姿で[私]? 真顔で[魔法使い]? [願いを叶える]? [参上]? なんかスッゲェ突っ込み所満載だぞ。 もしかしてコイツ厨二病ってヤツか? 「貴方の望みを1つだけ叶えます。言ってくれませんか?」 えっ、叶えてくれるのか? ていうか出来んの?そんな事。 「はい。魔法使いですから」 うわっ、今思考読んだ? 「ええ。読心術は得意ですから」 いやいやいや、コレはただ勝手に心の声を聞いてるってヤツじゃないか? 「まぁ、そうとも言えますね」 って、やっぱ筒抜けじゃん心の声。 ヤバイな、厨二病って言ったの聞かれちゃったよ。 「すみませんが、時間勿体ないんで何か願い言ってくれませんか?」 えっと願いねぇ。 「あっ、金持ちになりたい」 「却下」 チッ、ダメか。 「お小遣い欲しい」 「そういうのは家族に言って下さい」 えっ、コレもダメなのか? 「ならゲームかノーパソかiPhone欲「却下」」 うっ、最後迄言わせろよケチ。 「なら「ダメ」」 ちょっ、今[なら]しか言ってないだろ? 「ちょっともぉ、なんなんだよお前は」 拗ねるぞ。 折角だから、[なんなんだよと聞かれたら答えてやるのが世の情け]とか言わないかな? 某アニメの○○団の決め台詞みたいにさ。 「いえ、言いません」 チッ、楽しくない。 「なぁ、アレもコレもダメならさ、何なら良いんだよ?願い」 叶える気ないんじゃね? 「今日お城で何があるか知ってますか?」 えっとなんだっけ? 「舞踏会ですよ。舞踏会」 あっ、そういえばそうだった。 この突然現れた激しく存在感ありまくりな変人のせいでスッカリ忘れてたよ大事な事。 「いえ、私は変人ではありません」 いや、ソレは聞き流そうよ。 つい素直に口走っちゃっただけなんだからさ? って、心の中で考えただけか。 「私は魔法使いです」 説得力ねぇ。 コイツ本当に魔法使いなのか? 願い叶える気ゼロだしさ。 「ねぇシンデレラ」 なんだよ? 「舞踏会行きたくありませんか?」 「行きたいに決まってんだろ?つか行くし」 その為に短いながらもトレーニングしたんだ。 行かなきゃ意味がない。 「なら話が早い。私が貴方を舞踏会に行かせて差し上げます」 え~、ソレ位1人で行けるし? 「そんな事言わずに」 あっ、また心ん中読んだよコイツ。 「聞こえるので我慢して下さい」 仕方ないな。 勝手に聞こえるんなら我慢してやるか。 「お城への行き方分かりますか?シンデレラ」 えっと、豪邸への行き方? んなのスーパーとコンビニしか知らねぇ。 「どんな服装をしていくのか分かりますか?」 えっ、格闘すんならジャージじゃね? まさか戦闘服でも着んのか? はぁーーーーーーーーーっ。 大きく吐き出された溜め息。 なんかムカつく。 「思った通り何も知らないんですね。仕方がありませんね。私に全てお任せ下さい」 って、ちょっ、はい!?!?!? 突然脱がされた服。 コイツ変態か? 「まず最初は身体を磨きましょう」 は? ワケ分かんねぇし。 ていうか 「ちょっ、待てい」 強制連行すんなぁ~っっっ。

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