8 / 22
6.
「ん、んっ」
キスされながら触られる胸。
弄られ過ぎた突起は赤く色付き、熱を持ち始めている。
『何コレ?なんか、変』
浴室でされた時は激しく頭が混乱しワケが分からなかったが
「っぁ」
指先が触れるだけで震える身体。
何とも言い難い不思議な感覚に襲われた。
「ピンクも可愛かったですが、赤も似合いますね」
は?何の事?
「舐めても良いですか?」
何処を?
って、
「ゃぁんっ」
何処舐めてんだ、変態。
先程迄しつこい位指で弄られていた突起。
レロリ舌を這わされ
「っ、ひぁ、く」
物凄く甘い声が零れた。
優しく丁寧に舐められる胸。
どうしよう。スッゴイ変な感じ。
コレ気持ち良いかもしんない。
だって
「ぁん、ふぁあぁあん」
声止まんない。
「気持ち良いですか?」
ヤダ、コレ変になる。
「ゃっ、も、ゃぁっ」
胸元を弄られているだけなのに熱くなる全身。
特に下半身が熱くて堪らない。
チュパッ、ヤラシイ音を立て解放された胸。
「此所凄い事なってますね」
クスリ笑いながら下半身を見られ
『ん?』
そのまま目線を下げた。
って、なんじゃこりゃあぁああ!?
「えっ、初めてなんですか?」
何が?
「今迄誰かとお付き合いされた経験は?」
えっと付き合うってコンビニ迄とかか?
「なら自慰は?」
自慰ってなんだ?
「自分で此所を触って射精する事ですが」
「って、おい。何処触ってんだバカッ」
「イッた事はありますか?」
んな事イチイチ聞くなよバカ。
記憶喪失のせいで分からんが、多分射精の経験位ある…筈。
「へぇ~記憶喪失だったんですね。でもソレって、最近はしてないって事ですか?」
うん。
だって毎日スッゲェヘトヘトになる位迄こき使われるからさ、部屋帰ったら疲れて寝ちゃうんだよ。
自慰だっけ?んなのする余裕なんてないんだよ。それ位毎日疲れるんだ。
「大変なんですね」
って、ちょっ、涙ぐみながら同情すんなよ。
哀しくなるだろ。
「たまには出さないと身体に悪いですよ?」
余計なお世話だこのやろう。
つうか、出すって何をだ?ストレスか?
「だから私が処理して差し上げます」
えっ、何?
何でそうなんの?
「いや、ちょっと、ワケ分かんないし恥ずかしいんで止めて下さい」
「遠慮なさらないで下さい」
いやいやいや、遠慮でなく。
「控え目なんですね」
いや、だからね、控え目とかでもなく純粋に嫌なんだって。
「安心して下さい。何も考えられなくなる位気持ち良くさせてあげますから」
ニーッコリ微笑みながら言われ
「えっと、辞退出来ないの?コレ」
「いえ、やる気満々なので無理ですね」
激しく引き攣った。
つか、やる気満々って意味分かんねぇ。
「ひ、ぁっ、ゃ、ヤダ」
ベットに押し倒された身体。
力が入らないのは魔法使いお気に入りの変な呪文で自由を奪われたからだ。
「ん…ふ、ひぁ、んん、っぁ」
繰り返しされるキス。
少しも休まず動かされる指。
右の手の平で急所を強弱付けながら握られ上下に擦られる。
それだけでも気持ち良いのに
「ゃん、ゃ、ゃだぁ」
尖端迄弄られ脳内が真っ白になる。
「物凄く濡れてきましたね。勿体ない」
ピチャリ。
って、はい!?
ちょっ、それヤバいってぇっっ。
ペロペロまるでキャンディーみたいに舐められる。
コレは本当にヤバい。
「ダメ。口、口はダメだって。離してぇっ」
余りの刺激に身体がビクビク震える。
ヤバい。本当にヤバ過ぎる。
「嫌、お願っ、も、無理ぃ……っ」
泣きながら懇願したのに止めて貰えない口淫。
イヤラシイ水音を立てながら舐められ
「ゃぁーーーーーーっ」
ドクンッッ、頭の中が真っ白になった。
ゴクンッ。
ハァハァ乱れる呼吸。
何も考えられない頭。
クラクラする。
「気持ち良かったですか?」
…………ん!?
って、うわっ、今完全に意識飛んでた。
一体何が起きたんだ?
「凄く甘くて美味しかったですよ」
何が?
って、ちょっと待て。
そういえば俺コイツにアレ触られてたよな?
で、舐められて頭真っ白になって、気が付くとスッキリしてた。
て事は出したって事だよな。
って、何処に?
意識手放す直前飲み込む音した様な。
[美味しかった]ってまさか。
まさかまさか。
「そのまさかですよ。美味しく飲ませて頂きました」
って、嘘だろぉ!?
やっぱコイツ変態だぁっ。
ガックリ落胆し、精液を飲まれたショックで落ち込んでいた俺。
「次は此所を味わわせて下さいね」
スルリお尻を触られ
『はぁあ!?』
思いっきり変な顔をしてしまった。
ペロッ。
って、うぎゃあ。ちょっ、お前今何処舐めた?
手の平で触られながらハムハム甘噛みされるお尻。
俺のお尻は美味しくないし、食べれないぞ?
チュッ。
はぁ!?
今何処に口付けたんだコイツ?
「男同士は此所で快楽を得るんですよ」
此所って、其処は出口だぞ。
って、嘘だろ?おい。
再び其処に近付く顔。
ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。
脳内で危険信号が点灯する。
逃げなきゃ俺。
でも力入んないぞ。
こんな時って一体どうしたら良いんだ?
う~ん。
あっ、そうだ。助けを呼べば良いんだ。
って、誰をだ?
流れ的に王子だがアイツ弱かったもんな。なんか投げられて感激してたし。
義理の父と兄は怖いしなぁ。
って、俺絶体絶命じゃん。
もう誰でも良いから助けてくれぇーーーっ。
ともだちにシェアしよう!