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9.

「すみませんが御兄様。今の状況分かりやすい様全て説明してくれませんか?」 この家で最強に立場の弱い俺は義兄達を御兄様、御父様と呼んでいる。 なんかこう呼ばれると萌えるとか言ってた。 つか、[萌える]って何だ? [燃える]の類義語? う~ん、余計意味不明。 深く考えないでおこう。 [本当は御主人様が一番好きなんだが、孝治がキレるし全員それじゃ区別が付かないから] 義父が言ってたが、何故キレるんだ? 俺が言うとキモいからか? なら御兄様・御父様も充分過ぎる位見苦しい気がするんだが。 う~ん、う~ん。頭を捻っていた俺。 「ぅっぎゃぁあああああっっ!!!」 『!?!?』 突然物凄い叫びが聞こえ 『えっ、何?』 激しく怯えた。 今のって魔法使いの声だよな? 一体何があったんだ? 「あっ、あの、今、の何?」 恐る恐る尋ねる俺。 余りの怖さに声が震える。 「嗚呼、あれ?あれはあの不法侵入してきた奴の声だ。英治の調教が始まった合図だな」 調教!? えっと、さっきペットにするって言ってた様な。 て事はアイツ英治のペットになったのか? う~ん、なんか叫びからして無理矢理? 怖っ!! 怖過ぎだよ英治。 真っ青になった途端 「顔色悪いぞ?」 聞かれ 「誰だってあんな痛々しい声聞いたら怯えるよっっ」 言い返した。 少し大きめで刺々しい口調になったのは怖かったからだ。 「ああ大丈夫。アイツ煩いの嫌いだからスグ静かになるぜ?」 はい?どうやって? って、なんかマジ怖いから聞かないでおこう。 マニアック言ってたし、未知の世界に足を踏み入れそうだ。 「ギャグでも着けんじゃね?」 ギャグ? 英治お笑い好きだったっけ? でも笑ったら余計煩くなるんじゃ? う~ん??? 「安心しろ。俺はギャグも猿轡も好きじゃねぇからお前にはしない」 猿轡? なんかもうほんっとワケ分からないぞ。 ソレ何?食べ物? 「どうせヤんなら可愛い声聞きたいしな」 すみません、もう話の流れに着いていけてません。 さっきから知らない単語ばかり出てきて、脳内疑問符だらけ。 取り敢えず服着てゆっくり休みたい。 「ねぇ、疲れたから寝て良い?」 「ダメだ」 え~?何ソレ。 「その代わり躾が終わったら少しだけ休ませてやる」 躾ですか。尚且つ少しだけって、オイ。孝治俺の扱い酷くね? 「だから躾ってなんだよ?ワケ分かんねぇよ」 「あ~もぉ煩い。話進まないからお前黙ってろ」 はい!?今なんて? 黙ってろってなんだよ。 ムカついて睨んだ瞬間 『は???』 唇に感じた違和感。 え、何これ? なんで俺 「ん、ゃっ、んんんっ」 孝治にキスされてんだ? 「ふぁ、ぅんんーーー、ん…んはぅ」 抵抗しても凄い力で押さえ付けられている為身動きが取れない。 咥内に舌迄入ってきて俺のと絡められる。 軽く吸われたり甘噛みされたりされ 『ぁん、何コレ?ヤダ、変になる』 身体中に甘い痺れが走る。 どうしよう? 俺、変だ。 今俺に触れてるのは孝治なのに、男同士なのに 「ーーーぁ、ん、ふぁ」 凄く、気持ち良い。 ゆっくり離された唇。 まだ止めて欲しくなくて 「ヤダ」 グイッ、自ら唇を重ねた。 途端 「んんんんんーーーっ」 深く絡められた舌。 互いの唾液が混じり合い、ドチラのか判断出来なくなったのに 「ふぁ…ふ、んん、ふぅ、っぁ」 凄く…甘く感じた。 「ぁっ」 首筋に触れた舌先。 軽く甘噛みされながら吸われ舐められる。 ゾクゾク不思議な感覚。 「ぃぁああんっ」 チュゥーーーッ、音を立てながら胸元の突起を吸われ 「ゃっ」 抜ける力。 舌先と唇で弄られ 「んはっ、ぅ。ひぁっ」 声が止まらない。 何これ? どうしよう。なんかスッゲェ変な感じ。 なんか、溶けちゃいそう。 滅茶苦茶気持ち良い。 「気持ち良いか?」 いつもより低めの声で問われ、コクリ動かす首。 「なら、もっと好くしてやるよ」 「ぇ!?」 トロン、蕩けた瞳で見上げた途端感じた衝撃。 「えっ!?!?」 孝治の指が、下半身に伸びた。 「ひぁっ、ゃん。ゃっ、ダメぇっ」 孝治の右手に捕まった急所。 敢えて名称は言わないぞ。ていうか言えるか。 手の平全体で握られたまま上下に擦られ 「ヤダ、そんなの触んな」 涙目になった。 「ん?そんなのって何?何を触られたくないんだよ?なぁ、言えよ」 ーーーーーーっ、だから、言えるかってっ。 否定を表す為フルフル振った頭。 「ふぅ~ん。なら、コレ苛めちゃって良い?」 ニヤリ口角を上げられ 「ぃあっ!!」 尖端に爪を立てられた。 う~っ、コイツ絶対Sだ。 スッゲェ意地悪って知ってたけどほんっと性格悪い。 なんかもう兄弟の縁切って良い? そのまま強めに握られる付根部分。 『痛っ』 軽く眉間に皺を寄せると 「へぇ~。意外と艶っぽい顔すんだな。もっと見せろよ」 凄く楽しそうに微笑まれ 『ちょっ、コイツ、マジ最悪』 悔しくて涙が零れた。

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