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10.
「痛い?」
爪で引っ掻かかれる尖端。
軽く爪の先を鈴口に挿れられ
『痛いに決まってんだろうがバカッッ』
ポロポロ涙が零れる。
それだけでも痛いのにギュゥッと強く戒める様握られた根元。
ちょっ、血液の流れ変になるから止めて。
ていうか、不能なったらどうしてくれんの?
マジ痛い。
あ~あぁ、もうなんでこんな危機的状況陥ってんだよ?俺。
変な魔法使いには逢うし、恥はかくし、痛い目には合うし、今日は厄日か?
「お前の痛みに泣く姿ってヤベェな。マジ可愛い」
………変態発言出ましたよ。
コレ聞き間違いかな?
「もっと見てぇな。啼かせて良い?」
ちょっと孝治さん、もう充分過ぎる位泣いてますからぁっっ。
「痛ぁっ!?」
根元の戒めが無くなり、一息吐いた途端胸元に感じた痛み。
ちょっ、孝治何すんだよ!?
両方の尖端に爪を立てられ、強く抓られた。
「ゃぁっ」
チュパチュパ派手な音を立てながら舐められ始めた胸。
何かを吸い出す様に強く引っ張りながら吸われ
「ヤダ、止めっ」
再び迫って来た快感。
「痛くて泣くのも感じて啼くのも同じ位可愛いんだな」
お前目ぇ悪い?
可愛いって何を見て言ってんだよ?
「それに、スッゲェ甘い」
何が?
「飲んで良い?」
って、はい!?
飲むって何の事でしょう?
え!?
ちょっ、待て。
オイ、待ちやがれぇっ。
ゆっくり下に下がっていく孝治の顔。
スッゲェ嫌な予感するんですが、気のせいだよな?
「ちょっ、孝治何考えてんだよ?止めろって」
チュッっと、孝治に口付けられたのは先程迄苛められていた俺ので。
「やんっ」
レロリ舌を這わされた。
「少し苦いが甘いな」
舐め取られる先走り。
感想を聞かされ
『嫌だ』
物凄く恥ずかしくなる。
「これなら飲めそうだ」
パクリ孝治の口内に咥えられた物。
物凄い快楽に襲われる。
「ゃっ、ダメ。嫌ぁっ、孝治、止めてぇっっ」
凄まじい程の刺激に増える涙の量。
「お願っ、放してっ。イッちゃっ」
射精を促す様強く吸われ、イヤイヤと首を振ると少し離された唇。
解放されたのかと喜んだのに
「良いから飲ませろよ」
孝治はニヤリ意地悪に微笑むと
「ゃ、ぁ、ぁ、ぁーーーんっ」
再び俺のを口に含んだ。
尚且つ軽く尖端を甘噛みされた俺。
呆気なく白濁を放ってしまった。
ゴクゴクゴクン。
「ご馳走さま」
って、オイ。
お前今何した?
[ご馳走さま]って飲んだのか?
「お前のスッゲェ甘いな」
あの、孝治さん貴方味覚障害ですか?
あんなの美味いワケねぇだろうが。
「お前も味わってみる?」
いえ、マジ遠慮します。
「ふぁ、ん、ゃ、嫌ぁ」
重ねられた唇。
微かにする変な味は多分俺ので
『コレの何処が甘いんだよ?』
顔を顰めてしまう。
「どうだ、美味いだろ?」
いえ、全然。
「俺のも飲むか?」
結構です。
「前と後ろ、ドッチで飲みたい?」
それって何処?
ハテナ?って感じに傾げた首。
「ん?知らねぇのか?前は口で後ろは此処だ」
『何処だろう?』
ワケが分からず、されるがままの俺。
スルリお尻を触られ、漸く意味を理解した。
先程魔法使いによって此処で性行為が出来る事を聞いたからだ。
という事は、えぇっと、後ろで飲むイコールうぅ~ん。なんだろう?
「お前の此処に俺のを挿れて、中出しすんだよ」
はい???
中って?
「孕む位沢山愛してやるからさ、覚悟しろよ?」
……えぇっと…う~んっと、何ソレ?
「俺の無しじゃ生きていけなくなる迄躾てやんよ」
「!?」
漸く理解した会話の内容。
どうやらHは異性間だけでなく、同性ででも出来るらしい。
で、孝治は俺に女の子みたいに抱かれろって言ってるんだ。
って、冗談じゃない。
万が一出来ても俺と孝治じゃ有り得ないだろ。
血は繋がってないとはいえ兄弟だしさ。
それにモテるんだからさ、女の子としろ。
俺に女を求めるな。
って、あれ?
なんで孝治は俺としたいんだ?
モテるんだから自分から迫らなくても間に合ってんじゃ?
俺、初めては好きな人と愛し合いながらしたい。
孝治は俺が好きなのか?
興味本位?
気紛れ?
もしそんな軽い気持ちだったらスッゴイ嫌だ。
女の子の身代わりだったら、好きな子の身代わりだったら、スッゴク嫌。
俺、今、したくない。
ゆっくり近付く綺麗な顔。
唇が重なる瞬間
「嫌っ」
トンッ、孝治の胸元を押した。
「どうした?」
嫌だ。触んないで。
「俺に触んな」
パシンッ、頬を叩く為動かした手。
簡単に手で捕まれ
「可愛くない口だな。先ずは口の聞き方から教えてやるよ」
黒い笑みを向けられた。
怖い。
嫌だ、スッゴク怖い。
嫌だ、嫌ぁーーーーーーっっ!!
心の底で叫んだ瞬間、ピンポーンッ。玄関の呼び鈴が鳴った。
『助かった』
我が家で玄関に行くのは俺の役割。
ピポピポピンポーン、ピンポーン。
何度も鳴らされ
「仕方ない。行けよ」
チッ、舌打ちを鳴らすと、孝治は俺を玄関へ向かわせた。
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