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第28話 朝の身支度

僕は昨日の仲直りエッチを、寝起きと共に思い出した。何だか違う扉を開けてしまった気がして、上京して本当に良かったのかなって少し不安を感じたほどだ。でも一旦開けた扉はもう進むしかなくて…。僕は隣に眠っているリョウの肩におでこをつけて、優しいグリーンの香りを嗅いだ。 僕とリョウの大学はそんなに遠くないけれど、近い訳でもない。僕は2限目の必修に出るためにそろそろ起きる必要があった。身動きしたせいか、リョウを起こしたようで、僕はがっしりと抱きすくめられていた。僕の耳元をなぞる悪戯なリョウの唇を感じながら、僕は言った。 「ふふ。リョウ、僕授業があるから支度しなくちゃ。リョウは時間大丈夫なの?」 僕はリョウの視線を感じながら立ち上がると、浴室でシャワーを浴びた。追いかけるように入ってきたリョウに髪を洗ってもらうと、先に出た僕は勝手知ったるサーバーでコーヒーをセットした。頭を拭きながら僕に着替えを渡してくれたリョウはにっこり笑って言った。 「コーヒーありがとう。良い香り。朝からたっくんが俺のTシャツ着るとか、マジでご褒美なんだけど。あ、パンツは新品買っといたから、これ履いてね。」 僕はサッと少し大きい派手なTシャツを着て、袋に入ったパンツ広げた。これって…ビキニでしょ。僕はリョウを睨んで言った。 「用意してくれるのは嬉しいけど、何でビキニなの?リョウだってビキニ履かないでしょ⁉︎」 リョウはニマニマしながら言った。 「いや、おっさんの気持ちが分かったっていうか。お店でたっくんが履くならどんなのが良いかなって考えてたら、これしか良いって思えなくなっちゃって。ね、履いてみて。」 僕は昨日履いてたパンツを履く気にもならなくて渋々履いた。ビタっとするこの手のものは初めてかもしれない。しかもこのビキニはもしかしてお尻が出るタイプ⁉︎ 食い入るように見つめるリョウの視線が痛くて、僕は思わずリョウの目を手で塞いだ。 「そんなに見たら恥ずかしい。見ちゃダメ。」 リョウは僕の首筋で深呼吸しながら囁いた。 「わざわざ俺の腕の中に飛び込んでくるなんて、たっくんはわざとなのかなぁ。俺にこのセクシーなお尻を撫でてもらいたいのかな?」 そう言うと、パンツからはみ出た僕のお尻のラインを撫でて、隙間からそっと指を差し入れた。僕はビクっと仰け反ると、小さくうめいてリョウ懇願した。 「リョウ、お願いだからやめて…。授業に遅れちゃう!」

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