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第八章・7
「んぁっ!」
敏感な乳首を吸われ、杏は声を上げていた。
ああ。そして僕は、ちょっぴり怪しくなる。
杏は見悶えしながら、真の愛撫を受け止めた。
(でも多分、これが気持ち悦いってこと)
真さんにされてるんだから、嫌じゃない。
お風呂でされたことあるんだから、平気。
「っく、あぁ。んぁあ!」
でも、ダメ。
どんどん僕は、怪しくなる。
どんどん、エッチになっていく。
「あ、あぁ。真、さぁん……」
「杏、素敵だよ」
真の手のひらが、杏の白い腹を撫でる。
きめ細やかな肌を、荒い男の手がさまよう。
そして真は、杏の後ろに指を這わせた。
紅い蕾の周辺をゆっくりと押し、慣れさせる。
試すように、そっと中心に指腹を当てると、そこはひくりと蠢いた。
「杏、怖くないか?」
「はぁはぁ、う、うぅん……」
目に、声に艶がある。
ひとまず安心した真は、ベッドサイドに用意しておいたローションを手に取った。
たっぷりと指に絡ませ、杏の後膣にも塗りたくる。
そして、そろりとその太い指を、彼の体内へと潜り込ませた。
「う、あぁ!」
「大丈夫。そのままで」
細心の注意を払いながら、真は初めての杏を拓き始めた。
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