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第九章・2

「気持ち、悦いかい?」 「う、あぁ。ごめんなさい。ごめん、なさ……」  震える杏の内股を撫でさすり、真は杏にキスをした。 「ん、んぅ。ふ……」  声が、甘い。  キスをしながら、真は杏を観察した。  手が彼を求め、伸ばされてくる。  その手を取って指を絡め、真はそっとシーツに押し付けた。  体のこわばりは段々と抜けていき、いい感じにリラックスできている。  思いきって真は、その耳に口を近づけた。 「杏。挿れても、いいか?」  は、と身をすくませた途端、真の手を握る指の力が強くなる。  だが杏は、かすかにうなずいてくれた。  しっかりと手を握ったまま、うなずいた。 「ありがとう」  真は丹念にローションを自らに塗り、杏の内側にも注入した。 「じゃあ、挿れるから。嫌になったら、途中でもやめるから安心して」 「はい……」  蚊の鳴くような声が、可憐だ。  ぐっ、と彼の両脚を広げ、真はその美しい紅い花に先端を当てた。 「う……」 「大丈夫」  真のペニスは、杏の体内に飲み込まれていった。

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