60 / 164
第九章・2
「気持ち、悦いかい?」
「う、あぁ。ごめんなさい。ごめん、なさ……」
震える杏の内股を撫でさすり、真は杏にキスをした。
「ん、んぅ。ふ……」
声が、甘い。
キスをしながら、真は杏を観察した。
手が彼を求め、伸ばされてくる。
その手を取って指を絡め、真はそっとシーツに押し付けた。
体のこわばりは段々と抜けていき、いい感じにリラックスできている。
思いきって真は、その耳に口を近づけた。
「杏。挿れても、いいか?」
は、と身をすくませた途端、真の手を握る指の力が強くなる。
だが杏は、かすかにうなずいてくれた。
しっかりと手を握ったまま、うなずいた。
「ありがとう」
真は丹念にローションを自らに塗り、杏の内側にも注入した。
「じゃあ、挿れるから。嫌になったら、途中でもやめるから安心して」
「はい……」
蚊の鳴くような声が、可憐だ。
ぐっ、と彼の両脚を広げ、真はその美しい紅い花に先端を当てた。
「う……」
「大丈夫」
真のペニスは、杏の体内に飲み込まれていった。
ともだちにシェアしよう!