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2 初仕事
翌日…
「おはよー。」
「おはー。調子はどうよ、涼。」
「めっちゃ良い。久しぶりに寝たって感じがする。」
「それは良かったよ。うちは電話予約制だからお客さんの要望に合わせた子を送り出す感じだから。とりあえず他の子に紹介しに行きたいから着いてきて。」
「はーい。」
「ということで、今日からここで働くことになった小学校の同級生、涼くんです!」
「よ、よろしくお願いします…」
『よろしくー!』
「みんな仲良くしてあげてね!こういう仕事初めてなんだから。」
『はーい!』
「それじゃあ涼、行こうか。」
「うん。」
「とりあえず待機所はここね。そこにある飲み物とかお菓子は好きに食べて良いから。」
「ありがとう。」
「それじゃ、俺もやる事あるからまた後でね。」
「了解。頑張れよ。」
「ありがとうー。涼も頑張ってね。」
『君が新人くん?』
「あ、はい…。よ、よろしくお願いします…」
『緊張しなくていいんだよ。ここにいる人はみんないい人だからね。もちろん俺も』
「自分で言うんですね…」
可笑しくて笑ってしまった。
『笑ってる方が可愛いから笑ってた方がいいよ。…ナンパじゃないからね。』
「わかってます…」
『笑ってるじゃん!本当にナンパじゃないから!!』
可笑しくて可笑しくて笑いが止まらない。
本当にいい人たちなんだなと思う。
「涼ー!ちょっと来てー!!」
「はーい!」
『行ってらっしゃい。初仕事頑張ってー!』
「ありがとう。行ってきます。」
「初仕事だよ。内容的には普通にデートして欲しいんだって。ご飯いったりとか。」
「わ、わかった。」
「そんなに身構えなくていいんだよ。ここ、わかる?」
「わかる。何回か行ったことある。」
「それじゃあ、行ってらっしゃい。」
不安だけど、俺ならできる、大丈夫。
そう自分に言い聞かせて店を出た。
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