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第3話
「セーフ!はー、なんとか間に合ったー!」
全速力で走ったおかげで9時前には体育館につき間に合った。だがしかしここでまた問題がおきてしまった。
「みんな静かに着席してる、、」
俺はこんななか絶対自分の椅子に座れない。
「ね、ねぇ、俺はこんな静まり返った体育館を歩けない気しかない、、」
「ふっ、なんか意外だね。全速力で自分の席に座りそうだけど。」
「おい君、私のことをばかにしているのかね。」
ふざけてそう言うとまた女の子を何人も落としてきたであろう笑顔で「褒めてるんだけどなぁ」と言うからなぜか悪い気はしない。むしろなぜか嬉しい。ってなんで俺は恋におちてるんだ。
「あなたたち、新入生?」
いきなり後ろから先生であろう人に話しかけられびっくりする俺をよそにイケメンはすんなりと答える。
「うん。そうなんだけど今着いちゃってもう入学式始まるみたいだし保護者席の後ろに椅子おいて座ってもいい?」
いや絶対無理でしょ。いくらイケメンの頼みだからってそんなことできるはずがない。
「いいわよ!すぐそこに椅子があるから持ってくるわ!」
「いや、いいの!?」
なんてゆるい学校なんだ。最高じゃないか。
隣を見れば「やったね」と得意げに笑ってくるからそのかっこよさについ見惚れてしまう。
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