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第5話
「え?こんな形でクラス発表するの?もっとなんか大きい紙を壁に貼ってそれを見るドキドキとかは無く?」
「どんだけクラス発表に夢見てんの?あっ、涼の名前書いてある。」
いやなんで自分の名前より俺の名前を先に見つけるんだ。アホなのか。
「どこ?3組!って光生の名前もある!」
「本当だ。じゃあ同じクラスだ。」
「へへっ、なんか嬉しいね!高校で初めて出来た友達と同じクラスなんて!」
さっきからいっぱい話しかけてくれる光生と同じクラスならなんの心配もない。
「うん、だからね、涼くん。そんな顔でかわいいこと言わないの。」
「いや、だからね、光生くん。俺男だしかわいくないからね。」
光生の言い方を真似すればまたご機嫌に笑っている。
「ふふっ、本当涼は俺のツボついてくるね。」
「ん?ツボ?なんか背中でも凝ってるの?」
急になんの話をされたのかいまいちよくわからない。
「……は?」
「え?違った?」
どうやら話が噛み合ってないらしい。それからすぐにまた光生は笑いだした。
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