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第6話

話をしているうちにいつのまにか入学式は終わり教室に移動になった。そしてなぜか光生が俺の後ろの席に座っているんだけどよく考えたら苗字が近かったことに気づく。 「ねぇねぇ、やったね。席前後じゃん。」 いやそれはさっきも聞いた。それよりこんな静まり返った教室で平気で話しかけることができることに驚く。 「よーし、みんな席に着いてるわね!そろそろHR始めるわよ〜!」 ようやく先生が教室に来たと思えばなんかどこかで見たことある顔だ。 「あっ!さっきイス持ってきてくれた先生だ!」 「そうだっけ?」 「いや光生と話してたじゃん!」 「ん〜、忘れた。」 なんでそんなにすぐ忘れるんだ。光生は興味なさそうにあくびをしている。 「ねぇ、涼ちゃんこれ終わったら一緒に帰ろうよ。」 「え?俺と?ていうかなんでちゃん付け?」 「なんか用事とかあった?」 「あっ、いや、別にないんだけど、、」 「けど?」 帰るのは全然いいんだけど気になっていることがある。 「いや、なんかさっきから女の子達が光生と話したそうにしてるのにいいのかなぁーって、、」 「え?してないしてない。じゃあ決定ね。」 絶対してるのに強引に話を終わらされてしまった。 「う、うん。あのさ、光生って自分がイケメンって自覚ある?」 「ん〜、まぁ言われすぎてあるね。」 「やっぱり!!」 これだけ顔が整ってるんだから当たり前か。 「はーい、そこ静かに!」 やばい、まだHRしてるんだった。話に夢中でつい忘れていた。

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