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第7話
「みんな早く帰りたいだろうから簡単に自己紹介するわね!今日から一年間担任を務める八坂翔子 と言います!よろしくね!今日はプリント配り終わったら下校になるから明日から元気に登校するように!」
それからすぐにHRは終わった。こんなに早く帰れるなんて嬉しすぎる。
「はぁー、終わった。さて帰りますか。」
なんて言いながら光生は女の子達の熱視線を特に気にせずに帰る準備をしている。きっと見られることなんて日常茶飯事すぎて慣れてしまったのだろう。
「ほら、涼も早く帰る準備してよ。」
「そんな焦らさないでよ!てかなんでそんなに早く帰りたがるの?」
「ん〜?早く涼ちゃんとお話ししながら帰りたいから。」
ほらまたニコニコ笑いながらそんなこと言うからさっきから謎にすごいドキドキしてしまう。
「あれ?もしかして照れちゃった?」
そんな俺に気づいた光生は楽しそうにからかってくる。
「て、照れてない!」
「ふふっ、かっわいいね涼ちゃん。」
「だから!!かわいくないって!!」
もう手の施しようがないくらい光生の思考回路はおかしいみたいだ。
「そこらへんの女の子より涼のほうがかわいいよ。」
「はいはい、そうやっていろんな女の子落としてるんでしょ。」
「あ、ふてくされてる。かわい。」
もうだめだ。何を言ってもかわいいしか言わない光生にお手上げだ。
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