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第11話 光生side

「兄ちゃーん!お母さんがいい加減起きなさいって怒ってるよー!!」 気持ちよく寝てたところに勢いよく部屋のドアを開けて妹の莉緒が何回も起こしにくる。 「ん〜、わかったわかった。もうすぐ起きるって言っといて。」 普段から部屋の鍵をかけてないことに後悔しながらまた寝ようとした時に今日が高校の入学式だったことを思い出す。時計を見れば8時丁度。準備をして家を出たとしてギリギリ着くくらいならもう今日は行かないでもいいかなんて思いながらも重い体を起こしリビングに行く。   「光生いつまで寝てるの?もうお母さん莉緒を幼稚園に連れて行くから早く出なさいよ!」 ようやく起きた俺を怒る母親に適当に返事をして用意されているご飯を適当に食べる。 「じゃあ、幼稚園行ってからパートに行くからね!お母さん入学式行けないけどちゃんと行ってよ〜!」 玄関から声がするけどすぐに出て行ったようで家には俺だけになった。 「はぁ〜、入学式とかめんどくさすぎ。もうこのまま休もっかな。」 休むか散々迷った挙句、結局制服に着替え髪を整える。最後にお気に入りの香水をつけて俺は家を出た。 ゆっくり準備をしたせいでもうこのまま行っても9時からの入学式には間に合わない。のんびり歩いて行くことにした俺は通学路の道に咲いた桜並木を見ながら学校へ向かう。

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