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第12話 光生side
ひらひら降ってくる桜を見ながらぼんやりと考える。物心ついた時から自分が他の人より顔がかっこいいことも嫌味ではなく知っている。それなりにモテてきたし恋愛に不自由したことはなかった。自分ではかっこいいなんてそんなこと思わないけど周りの人がこの顔のおかげで特別な対応をしてくれるのもわかっている。
「どうせ高校もつまんないよな。」
そんな独り言は桜吹雪にかき消される。中学生になるといろんな女の子から告白されて付き合ったりしたけど本気で好きになったことはない。誰かに特別好意があるわけでもなくむしろ他人のことなんて全く興味がない。適当に付き合って適当に別れる。
女の子に全く恋愛感情がないあまり俺はホモなのかと中学の時に思ったけど特別男子とも仲良くなりたいわけでもないし学校で目立つ存在になってしまったから特に男友達もできないまま卒業した。
また3年間つまらない学校生活を送るのかと考えていたとき後ろからドサっとなにか音がした。
振り返ると同じ制服の人がこけている。なんでこんななにもない道でこけるのかわからないけどなぜか気になり近寄って声をかける。
「ふっ、すごい音聞こえたけど大丈夫?」
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