23 / 275
第23話
「あー!!部屋片付けてなかった!!ごめん!」
すでに部屋に入っていた光生に謝る。
「あははっ!全然大丈夫だけど朝急いでたんだろうなって感じが涼っぽくていいね。」
やっぱり笑って許してくれるんだと謎にときめいてしまう。
「あ、これ俺の特等席の座椅子座って!」
部屋のテレビゲームをつけてひと通り説明して光生がコントローラーを握る。
「ふーん、なんだ簡単そうじゃん。」
「君はアホなのかね、、そんな簡単にはいかないから試しに俺が部屋を片付けている間にやってみなさい!」
ふざけて変な口調で話すと光生はおもしろそうに笑ってくれる。
「ははっ!わかったわかった。」
「最初に出てくる敵何人かは頑張れば倒せるけど最後のボスは手強いからね!」
「はーい。」
いやなんだその余裕のある返事は。いくら器用だからってすぐには勝てないだろうと片付けを始める。途中チラッとテレビを見ると数分で最初の敵を倒していた。
「えぇー!!なにその早技!もうボスじゃん!」
「そうなの?あ、こいつがボスか。」
そう言って俺がまだ習得していない謎の必殺技で戦っているからテレビに釘付けになって応援してしまう。それから少しだけ時間が経ちやっぱり同じ場所で苦戦している。
ともだちにシェアしよう!