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第50話
「全然寝られなかった。」
昨日あれからすぐに光生は帰っていった。入学式で友達になって次の日にはえっちなことをして付き合うなんてことあるのか普通。
ていうか俺はとんでもない姿を光生に見せてしまたような気がする。そんなことを考えているといつのまにか朝になっていた。
「もう学校行こう。」
寝坊せずに学校に行くのは初めてだ。ゆっくり歩きながらまた昨日のことを考えてしまう。そもそも男同士なのに付き合っていいのか?いやでも光生のことは大好きだしなんてひたすら同じことの繰り返しだ。
「なに難しい顔してんの?」
突然隣に光生が現れ話しかけられる。
「うわっ!!!!急に現れないでよ!!」
「は?普通今から現れますよなんて言わないでしょ。」
「いや、、まあ、そうだけど、、」
「ね、昨日楽しかったね。」
ニコニコと笑いながら俺の顔を覗き込んできた。
なにを平然と言ってるんだ。昨日の今日だぞ。黙る俺をよそにベラベラ話し出す。
「涼があんなにえっちだったなんて〜。しかも俺のこと大好きらしいし。」
「ちょ、ちょっと!!!!声が大きい!!」
なんで光生は恥ずかしげもなく普通に話せるんだ。
「あははっ、昨日はあんなにかわいくて気持ちよさそうにしてたのに。」
「っ!!わかった、わかったから!」
他にも人がいる通学路の途中で大声で話す光生を俺は必死に止めた。
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