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第70話

光生がわかりやすく教えてくれたおかげで気づけば問題集を解き終わっていた。 「光生、ありがとう!おかげで全部終わった!」 「んー、どういたしまして。」 電気をつけて勉強しだしてから光生の顔をあまり見ていなかったけど今、目があってさっきまで暗い部屋の中でえっちなことをしていたのを思い出してしまった俺はどんどん顔が熱くなっていく。   「なんで急に赤くなるの。」 「あ、、いや、これはその、、」 「さっきの思い出した?」 俺の考えていることなんて全てお見通しらしい。素直にコクリと頷く。 「そんな意識されると俺も照れちゃう。」 そう言って光生は目線をそらすけど絶対嘘だ。あんなにモテるんだからこんなの絶対に慣れている。  「……光生って今まで、こういうのいろんな人としてきたの、、?」 「ん?まぁしてきたけど、、ってなんで拗ねてんの?」 「…だっていつも余裕そうだし、俺なんて全部初めてだし、、今までの人に比べたら俺、絶対下手だよね、、?」 隣に座って話す俺の体を光生は急にぐるりと簡単に回し向き合う体勢に変える。 「ねぇ、こっち見て。」 俯く俺の顔を両手で包んでゆっくりと上にあげて目をまっすぐ見つめられる。  「今までしてきても全然気持ちよくなかったよ。全員興味ない女の子だったし。それに涼のこと下手なんて1回も思ったことない。」 目を見て話してくれる光生はいつになく真剣だ。 「……ん。じゃあ男は俺が初めて?」 「うん。それにこんなに気持ちよくなったのも誰かを大好きになったのも涼が初めて。」 「……へへっ、そっか。」   「俺が涼と一緒にいるときめちゃくちゃドキドキしてるの知らないの?」 光生は俺の手を取り心臓に当てた。 「…あ、光生の心臓、すごい、、」 ドクドクと動く心臓は俺よりも速い。 「俺、涼にかっこよく見られたくて必死なの。えっちだって上手いって思われたいし、いつだって余裕のあるフリしてるけど本当は余裕なんか全然ない。」 「本当!?光生も余裕ないの?」 「本当。てかなんで急に嬉しそうにするの。」 「んーん、別に!」 こんなにモテる光生が俺で余裕をなくすことがたまらなく嬉しい。俺は上機嫌で机を片付ける。 「…ふっ、翔子先生の言った通りだ。」 帰る準備をする俺を見ながら光生はぼそっと独り言を言うけど聞き取れなかった。 「ん?しょーこ先生?」 「んーん、なんでもない。家まで送るよ。」 「え!?ここで大丈夫だよ!すぐ近くだし!」 「だめ。俺がまだ一緒にいたいの。」 ニコッと笑う光生はやっぱりかっこよくてそんな光生につい甘えてしまう俺は結局家まで送ってもらった。

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