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第72話 光生side
今度っていつ?そんなことをずっと考えていると1日が終わっていていつのまにか放課後になっていた。
「光生ここもわかんない。」
目の前には問題が解けないらしく不満そうに口を尖らせてかわいい顔をする涼がいて今すぐにでも押し倒したくなる。
だがここは教室。他にも人がいて俺は手を出せない状況にどうしようもない気分になる。
「ん?どこ?」
そんな気持ちを隠しながら平然を装い解き方を教えると涼は目をキラキラさせて俺を見てくる。
「すごい!解けた!」
嬉しそうな顔をする涼がかわいい。また黙々と問題を解いていく姿を俺はただじっと見つめる。
だめだ。このままじゃ我慢の限界がくる。
「ちょっと飲み物買ってくる。」
「わかったー!」
一旦外の空気を吸って落ち着こう。俺は自販機に向かっていると丁度翔子先生に会った。
「ふふっ、いつのまにか佐倉くん専用の先生になっちゃったわね!」
「うん。翔子先生のおかげ。」
「そんなことないわ!椎名くんに教えてもらえて佐倉くん嬉しそうにしてたもの!さっきこっそり見たの!」
「ははっ、声かけてよ。」
「邪魔しちゃ悪いじゃない!良い雰囲気だったし!」
翔子先生は俺の背中をポンポンと叩いて優しく笑っている。
「そういえば涼に俺は涼のことになると余裕がないって言ったら翔子先生が言ってた通り喜んでたんだけどなんで?」
「ふふっ、やっぱり!頭の良い椎名くんでもわからないことあるのね!」
「えー、俺の事ばかにしてる?」
「ふふっ、してないわよ!じゃっ先生まだ仕事残ってるから!」
翔子先生は笑いながら職員室に戻っていった。少し喋っただけなのになんかスッと心が軽くなった気がする。俺は自販機の隣にあるベンチに座って少しぼーっとした後ジュースを2本買って教室に戻った。
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