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第128話

光生の体温は俺のことを一瞬で落ち着かせてくれる。しばらく抱きしめられた後ゆっくりと光生は体を離し俺の脚を軽く曲げるとそのままグイッと大きく開く。 「こうぅ…この格好恥ずかしいからやだぁ……」 「ん?大丈夫、すごいえっちでかわいいから。」 なにも大丈夫な理由になってないのに光生はさらに脚をぐいっと俺の体のほうに持ち上げる。お尻の穴まで見えるその格好に俺はもう恥ずかしさでおかしくなりそうだ。 「涼の恥ずかしいところ全部見えちゃったね。」 「っ!!光生のばかっ!変態!」 「あらら、さっきまでのかわいらしい涼はどこに行ったの。」 呑気にそんなことを言う光生を睨んでも気にする様子もなくまた棚から何かを取り出した。 「きっとこれつけたほうが痛くないから。」 そう言ってローションを見せてくる光生はやっぱり慣れていてきっと今までも女の子とこうやってしてきたんだと思うとまた勝手に嫉妬してしまう自分がいる。 「光生なんでそんなの持ってるの?」 「なんでって買ったから。」 そんな当たり前のことを聞きたいんじゃないのに光生は真面目に答えていてちょっとぐらい察してくれてもいいのにと俺は拗ねてしまう。いつも勘が鋭くてさっきまで俺の気持ちなんて全部お見通しだったくせになんで急に鈍感になるんだ。 「え?なんか怒ってる?」 黙る俺に気づいた光生は不思議そうに聞いてくる。 「別に。」 「え、怒ってるじゃん。もしかしてローション使うの嫌だった?」 俺は今、不機嫌な顔をして首を横に振り光生を困らせているのにそんな俺に嫌な顔せずに構ってくれることが嬉しくてしょうがない。 俺の頬を光生は両手で包み込むように触れて目をじっと見られる。するとすぐにいつものように光生は笑う。 「ふふっ、やきもち妬いてくれたんだ?でもこれ涼と使うために初めて買ったんだよ。」 やっぱり俺の考えていることがわかるらしい光生はニコッと優しく笑う。 「……そうなの?」 「うん。でもせっかく涼がやきもち妬いてくれてたんだからもうちょっと秘密にしておけばよかった。」 ふふっと笑う光生は俺がやきもちを妬くといつもこうやって嬉しそうにしている。 「光生ごめんね……嫌な思いさせちゃって…」 勝手に疑ってしまった俺は謝ると光生はまた優しい顔で笑った。 「なんで?俺がいつ嫌だって言ったの?」 俺の頬を軽くつまむ光生はきっと俺が落ち込まないように和ませてくれている。俺は光生の手を掴み指を少し噛んでみると再び脚をグイッと広げられた。 「ずっと涼がかわいすぎて俺もう本当に限界。」 俺だってもうとっくに限界はきていてもっと光生でいっぱいになりたい。 「ちょっと冷たいけど我慢してね。」 光生は手にとったローションを俺のお尻の穴にそっとつけた。 「っんぅ…!……っあ……」 初めて触られる場所に俺の体はビクンと勝手に反応する。冷たいローションを馴染ませるようにそのままお尻の穴の周りをゆっくりと優しく撫でられる。 「ゆっくり指入れるけどちょっとでも痛かったり怖くなったらすぐにやめるから言って。」 光生のことだから絶対に痛くしないし怖くなるような事もしてこないのにこうやって言ってくれるところにさらに大好きになる。 「んっ!……っふぅ……っあ……こうぅ……」 「ん?どうした?指抜く?」 ちょっとずつ入ってくる指は全然痛くも怖くもなくてきっと光生が俺に合わせて優しくゆっくりしてくれているからだろう。それなのに俺のことになると心配性な光生は指を抜こうとしていて咄嗟に俺は光生の腕をギュッと握る。 「ちがうぅ……光生の指……だいすき……」 「………だからなんで今日そんな煽るの。」 自分でも触れたことがない場所に光生が触れていると思うと俺はすごく興奮してしまう。 「…あっ……んふぅ………っぅう……」 「ん、入った。痛くない?」 心配そうに俺を見る光生に頷けばホッとした顔をする。そのままゆっくりと指を動かされると初めての感覚に勝手に声が出てしまう。

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