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第129話

「あぁっ…!…っん………ふぅっ……」 光生の指は優しく俺の中を擦ってくれていてふいに目が合えば俺の大好きな顔で微笑んでくれる。 「ふふっ、今お尻キュッって締まった。」 「……だって光生がかっこいい顔するから…光生のせいだもん……」 「なにそのかわいい発言。」 光生は指を増やし優しく俺のお尻をほぐしてくれる。しばらくして光生は指を抜いて俺にキスをした。 「絶対に涼のこと大事にするから。」 まっすぐ俺のことを見つめる光生に頷けばお尻に光生のものが当てられ少しずつ入ってくる。 「…んぅうっ………っはぁ………」 これでもかとゆっくり入れてくれる光生にどれだけ俺のことを大事にしてくれるんだと言いたくなる。 「こうぅ…もっと早く入れていいよ…?」 「何言ってんの、だめに決まってるでしょ。涼が少しでも痛い思いすんの嫌なの。」 このままでは絶対に光生のほうが辛いのにいつだって俺のことを優先してくれる。少しずつ入ってくるたびに近づく光生との距離に俺は今までにないくらいドキドキしている。 「ふぁあ……っはぁ……こうぅ……」 「んっ……全部入ったよ。」 光生のものは俺の中を苦しいくらいに埋めつくす。それでも普段感じることのない圧迫感に愛おしくなる。 「やっと涼とひとつになれた。」 幸せそうな顔をする光生は俺の髪を耳にかけるとじっと顔を見つめてくる。 「光生……そんなに見つめないで……」 「かわい。涼大好き。」 嬉しそうに笑う光生を見てきっといま同じ気持ちでいてくれてるんだと思うとくすぐったい気持ちになる。こうやっていつも言葉にして伝えてくれる光生が俺も大好きだ。 「……ちょっとだけ動いていい?」 少し余裕のない顔でお願いをする光生がなんだかかわいい。俺で気持ちよくなってほしくて頷けば軽くちゅっとキスをしてくれる。 「ちょっとじゃなくて光生の好きなだけ動いていいよ?」 「……この状況でそんな事言わないでよ。」 困ったように笑った光生はゆっくりと腰を動かした。 「んぁあ………っあ……こうぅ…….」 指を入れられている時よりも光生のことを感じてしまいさっきよりも高く出る自分の声に恥ずかしくなり俺は手で口を押さえると光生はなにか勘違いをしたのか心配そうな顔をする。 「すぐ涼のいいとこ探すからもう少し待って。」 きっと俺が苦しくなっていると思ったのか光生はさっきよりも緩く腰を動かす。そんな光生もかっこよくて俺は目が離せないでいると奥の方をゴリッと突かれさっきまでとは全く違う気持ちよさに勝手に声が出る。 「ぁあんっ!…まって…光生そこだめっ…!」 「ふふっ、涼の気持ちいいところあった。」 ニッと笑った光生はまた同じ場所をさっきよりも強く刺激した。 「やぁあん…!……光生だめだってぇ……!」 「やばいその顔めっちゃ興奮する。」 「…こうぅ……あんっ!…ちょっとまって……」 「待たない。涼が俺の好きなだけ動いていいって言ったんだよ?」 確かに言ったけどこんなに気持ちいいなんて知らない。このままではまた俺だけ気持ちよくなってイってしまう。俺は涙目になりながら必死に光生を止める。 「光生のばか……」 「ん、ごめんごめん。俺いじわるしすぎちゃったね。」 「うぅっ……光生抱っこ……」 自分勝手な俺は光生のことをこうやっていつも振り回してしまう。それなのにめんどくさがらずに俺のわがままを絶対に光生は聞いてくれる。 「ごめんね、怖かったよね。痛いところない?」 光生はなにも悪くないのに俺のことを抱きしめ何度も謝ってくれる。 「んーん、違うの…このままじゃ俺ばっかり…」 こんなに優しくしてくれて怖いなんて思ってもないし痛いところはひとつもなくてむしろおかしくなりそうなくらいに気持ちいい。言葉に詰まる俺に光生は無理に聞き返すこともなく頭を撫でてくれている。 「光生……あのね……」 「ん?」 優しく微笑んでくれる光生の腕をギュッと握り俺は思いきって本当のことを伝える。 「……俺も光生のこと気持ちよくしたいのに……さっきから俺ばっかり気持ちよくなっちゃってるから……だからだめって言ったの……」 「………え?」 溢れてきそうな涙をふいて光生を見れば不思議そうにきょとんとしていた。 

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