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第137話 光生side

「んはぁ……っっ…光生どうしたの……」 必死に呼吸をするところも抱きしめ返してくれるところも全部が愛おしい。 「光生……?ちゅーしたくなったの?」 「うん。俺だけにしか見せないって言ってくれたのすごい嬉しくてキスしたくなった。」 「んふふっ、じゃあいっぱいする?」 「ん、その前に涼の髪乾かしてからね。」 ドライヤーをすると涼は眠たくなったのかウトウトしはじめる。今からいっぱいキスをしようと思っていたけどこれはきっとお預けだ。部屋に戻りベッドに入るとピタリと全身を俺にくっつけてくる。 「ふふっ、疲れちゃったよね。寝よっか。」 「……まだ寝ない……光生とちゅーする……」 もう半分寝ているんじゃないかと言いたくなるくらい今にも閉じてしまいそうな目はトロンとしていてかわいい。 「だめ。今日はこれだけね。ほらもう寝よ。」 軽いキスをして背中をトントンと軽く叩けば首元に顔をスリスリと擦り付けてくる。 「やだ……まだ眠たくないもん……」 どこからどう見ても眠たそうなのにそんなバレバレな嘘をつくところも大好きでついキスをしたくなる俺は必死に我慢する。 「ふふっ、ほら窓閉めてくるからちょっとだけ離してよ。」 開けっぱなしにしていた窓に気づき閉めに行こうとすれば俺の服をギュッと握って離してくれない。どうやら涼は眠くなると甘えたくなるらしく顔を横に触り脚を絡ませてくる。 「やだぁ……このまま光生と寝る……」 なんだこれは。普段からは想像できないほど甘ええてくる涼はこれでもかと俺のことを幸せなくらい困らせてくれる。 「ん、わかったわかった。すぐ戻ってくるからちょっと待ってて。」 涼の柔らかくてサラサラな髪にキスをすると拗ねた顔でゆっくりと離してくれた。窓を閉め電気を消してベッドに戻ればまたすぐにピッタリとくっついてくる。 「……光生遅い……すぐって言ったのに……」 絶対に30秒もせずに戻ってきたのに拗ねている涼は唇を尖らせている。 「ふふっ、ごめんね。遅くなっちゃった。」 こんなにかわいいわがままを言ってくれる涼に俺はだらしないくらいニヤけてしまう。 「……ちゅーするの本当にだめ?」 さっきから頭をコクコクと動かし何度も寝そうになっているのに今ここでキスをしていいのだろうか。俺だってもちろんしたいけど今日は疲れさせちゃったし早く寝させてあげたい。 「……じゃあおやすみのキスしよっか。」 結局涼のかわいいわがままに勝てるわけもなく自分の意思の弱さに呆れてしまう。それなのに顔を輝かせキスされるのを待っている涼を見るとこんな俺のことを受け入れてくれている気がして嬉しくなる。そっとキスをして唇をゆっくり離すと涼は名残惜しそうな顔をした。 「……おやすみのちゅーって1回だけ?俺からはしちゃだめ……?」 「…………ちょっとまってさっきからかわいすぎない?」 寝る前はいつもこんな感じなのか気になってしょうがないけど聞いたところできっと教えてくれなさそうだ。 「……やっぱりだめだよね……もう今日はちゅーするの終わり?」 やばいくらいかわいい顔でそんな事を言って見上げてくる涼に何度も深呼吸をして気持ちを落ち着かせているのにさらに追い討ちをかけるように唇がギリギリつくかつかないかの距離まで顔を近づけられる。

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