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第3話

 計画通りと思っていたのは僕だけで、全てが予定外だった。 「何時ごろから気付いていたか、だって? そんなもの……初めからに決まっているだろうが」  獰猛に笑うレインを茫然と見上げながら僕は、 「そ、そんな……だって、ずっとセリアって僕を呼んで……」  震える唇でそう告げると、更にレインが笑みを深くし、 「そもそもこの俺が、ずっとスノー、お前を見続けた俺が、妹と見間違うと思ったのか? そういう愚かな所が相変わらずスノーは可愛いな」 「う、うぐ、この……でも僕だって分かっていたならどうして……」 「ここまで手を出したのか、か?」  すでにベッドに転がされて、ドレスを上半身が裸になる様に下げられて。  これからさらに先に進む所だったのだ。  それが耐えきれずに僕は、自分からスノーだと切り出したのだ。  だって押し倒してドレスを上半身脱がした所で、 「セリア嬢は胸がつつましやかなのですね。それもとても可愛らしいですよ」  そうレインが言って僕の胸を揉んだり吸ったり胸の突起を摘まんだり……喘いでしまって僕は何も言い返せなかった。  確かにセリアの胸は小さい。  貧乳だった。  だから勘違いされてしまったのだろうと僕は思いつつ、レインの巧みな指の、舌の動きに翻弄されてしまったのだ。  おかげで言いだせず、その先に進みそうになってようやく僕がスノーだと言うとレインは、 「ようやく吐いたか」 「え?」 「そう簡単に俺を騙せると思ったのか? スノー」  紳士的な仮面を脱ぎ捨てた、いつも僕を嘲笑うレインがそこにいて、そして僕はそこでレインにキスをされる。  そういえば今まで唇を重ねるキスはしていなかったと気づいて、どうして僕だと分かったのならしてきたのだろうと思って、そこで唇を割って舌が入り込んでくる。  熱い舌が僕の舌と絡まって、それにぞくぞくとした快感が体の中をめぐる。  頭がぼうっとして力が抜けてくる。  その間も延々と舌で責め立てられて……唇を話される。  初めての快楽でトロンとした僕に、レインは、 「何時ごろから気付いていたか、だって? そんなもの……初めからに決まっているだろうが」    そう僕に告げてきたのだ。  しかも、そんな驚く僕にレインは、 「お前、妹にはめられたんだよ」 「え?」 「教えてやろう、お前の妹はお前の友人のウォールが好きなんだ」 「な、何を言って……」 「でもシスコンのスノーはそれを知ったら邪魔をするだろう? そして俺は、スノー、お前が欲しかった。だからこの計画を思いついた。入れ替わってお前が俺のもとに嫁いでくるという、な」 「う、嘘……」 「何が嘘だと思うんだ? 妹の事か? それとも俺が……昔からお前を好きなことか?」  レインは楽しそうに僕に問いかける。  確かに妹のセリアが僕をはめたなんて信じられないけれど、それ以上に信じられないのは、 「今、レイン、僕が好きだって言った気がする」 「言ったな。というか、全然気づいていなかったのか?」 「あ、当たり前だ。いつもいつも僕を挑発して……」 「でないと俺に振り向きもしないからな。スノーは」  そこで珍しくレインが悲しげに微笑んだ。  先ほどの笑顔が作るものだと分かるくらいに人間らしくけれど繊細なものだった。  それを見てしまい僕が何も言えなくなっていると、 「実はスノーは男にモテモテだったのを知っているか?」 「……え?」 「常に俺が近くにいたし、危険そうな相手は闇討ちして二度とそんなふうな思いを起こさないようにしておいたから、大丈夫だったが……いや、よそう。スノーのプライドを傷つけるかもしれないからな」 「こ、この……僕は自分の身ぐらい自分で守れるし」 「だったらこれから俺はスノーに挿入するから、嫌だったら逃げてみろよ」  そこで何か不思議な事を言われたような気がして、僕は見上げた。 「なんだか今、挿入って聞こえた」 「嫁との初夜なんだから、当然だろうが。スノーは相変わらず頭が足りないな」 「むかっ、そ、そもそも身代わりで僕は来ただけで……」 「身代わりだと思っているのはお前だけだけれどな」  言い切ったレインの表情をじっと見つめたが、何処にも嘘を言っている様子はない。  全部僕の両親たちには話が通っている。  つまり僕は、本当にレインに、嫁として……。  体が熱くなるのを感じた。  焦るような、そんな風に混乱するようで、えっと、えっと。  そんな僕を見下ろしてレインが嘆息した。 「なんで今さら焦るんだ」 「だ、だって僕が、レインの嫁……」 「その様子だと嫌じゃなさそうだな」 「!」 「もういい、見ているだけで分かった。犯す」 「ちょ、ま、待とう、もう少し順序を……ほら、デートとか?」 「今逃したら本気で逃げられそうだからダメだ。そもそも俺を好きじゃなくても体から落としていく予定だったから、そんな予定はない」  僕はその時、いい笑顔のレインを見た。  どうやっても僕を犯すぞといったかのようなそれに僕は、反対に真っ青になっているとそこで、スカートの中にレインの腕が入り込む。  後ろの穴の部分に冷たいものが振りかけられて、指を入れられ解される。    やり方は何かで聞いたことがあって、いや、そういえば前にレインにネチネチと説明された気が……。  まさかこの時のための布石だったのか。  などと考えていた僕は、そこでゾクリと感じてしまう。  指の動きだけで変な快感がそこから生まれて、 「や、やぁああっ、やぁ……」 「さっきから思っていたが、スノーって感じやすいな。俺に犯されるために生まれてきたんじゃないのか?」 「ちがっ、や、やぁああっ」  そこで、ズルリと指が引きぬかれて、それにも僕は感じてしまう。  小刻みに震える僕にレインが、 「そうやって可愛い仕草で誘惑して。全く、スノーはたちが悪い」 「な、何を言って、感じさせたのはレインじゃないか!」 「はいはい、もういい、入れれば大人しくなるだろう」 「も、もう少し他に言いようが……っ、ぁああああああんんっ」  そこでずぶりとレインが入ってきて、一気に全部を僕に押し込める。  その大きさと熱さに震える僕をレインが夢中で攻め立てる。  僕を求めるレインの様子に、嬉しさみたいなものが僕の中で湧き上がって、でも僕の口からは与えられた快楽で喘ぎ声か出せない。  好きだっていいたい。  僕だって、レインが好き。  自覚した。  そこで深々と貫かれた僕は、奥の方に熱い熱を感じる。  注がれるそれに僕は小さく震えて、でも、満たされたような気持ちになって、そっとレインに、 「レイン、好き」  レインにそう、囁いたのだった。

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