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和輝の場合 Ⅱ 2※
水曜日、学校に着いた俺は先ずは数学準備室に行った。先生に約束通り準備してきたことを伝えたかったからだ。でも、先客がいた。小窓から覗くと、英語の川本先生だった。その時、『先生』と目が合ったから、にっこり笑いかけると、『先生』が頷いて、川本先生に生徒が来ていると伝えたみたいだった。
すると、川本先生も振り返って、こちらを見てにっこりしてくれた。それから『先生』に向き直って手を振ってから廊下に出てきた。
「松井くん、偉いね!もう数学の質問に来たの?」
と川本先生が聞いてくる。俺は、笑いながらええまぁ、と曖昧に頷いた。
準備室に入ると『先生』が俺の腕を掴んで、ロッカーの陰に引き寄せる。それからキスをしてきた。先生の耳元で、準備してきたよと言うと、偉かったね、と言って抱きしめて、放課後また、ここにおいでと囁いた。
教室に戻るといつもの様に席に座って、授業を受けた。昼の休憩に入ったけど、昼食は摂らなかった。色々心配になって昨晩も食べなくて、昨日は下剤で腹の中はすっからかんだ。でも腹が減っているはずなのに、不思議と空腹感はなかった。
5時間目に少しふらつきがあったから、自販機で甘めのミルクティーを買って飲んだけど、こういうのなら大丈夫なのだろうか。初めての事だからよく分からない。
そして6時間目が終わって、ホームルームが終わって、帰りの挨拶をして教室を出たときには、心臓が飛び出しそうなくらい高鳴って、歩いてなんていられなくて、走り出していた。足がもつれそうになりながら準備室に着いた時には、肩で息をする程で、ドアを開けた勢いのまま、先生に抱きついていた。
驚いた先生が少し距離を取って俺の顔を覗き込むのが恥ずかしくて、下を向くと、そのまま、抱きしめてくれて、待っていたよキスをした。
『先生』が性急に俺のシャツのボタンを外して前を開た。舌で首筋から胸、腹へと辿っていく。膝立ちになった『先生』が俺の腰を抱いて、股間に顔を埋めている。スラックス越しに『先生』の熱い息遣いが伝わってくる。
いつでも冷静な『先生』の理性を打ち壊しているのが自分だと思うと、嬉しくて仕方ない。
俺は早く直接触れて貰いたくて、自分からベルトに手を掛ける。ボタンを外してジッパーを下げると、するっと床にスラックスが落ちる。すると『先生』が、君って子は…とため息をついてから、乱暴に俺のボクサーパンツを押し下げた。
『先生』の口の中に包まれた前が温かい。初めての感覚に目の前が真っ白になって、あっという間に達してしまった。そんな俺を見て嬉しそうに笑った『先生』は、今度はローションを俺の後ろに塗りつけて、指を入れてきた。筋肉を解すようにマッサージされているみたいで、擽ったい。
徐々に指が増やされて、今は3本入っているよと『先生』が言うのが淫靡だった。
『先生』に挿れていいかと聞かれて頷く。
すると『先生』も我慢の限界だったのかな…なんの躊躇いもなく、一気に入ってきた。壁に手をつかされて、後ろから『先生』が覆いかぶさるその重さも受け止めて、必死で足を踏ん張りながら、気持ちいいのかもよく分からないまま、何度も激しく突き上げられた。
それから先生が俺を後ろから抱きしめてくれて、愛してるよと言った。
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