28 / 38
第28話
「....大貴さん、恭一さんのこと好きですよね?」
目をまん丸くした後、変わらず大貴さんが狼狽え出した。
「おお俺が恭一を、な、訳ー」
「....バレバレです。それに、このまま、僕と恭一さんが出来ちゃってもいいんですか?」
うっ、と大貴さんが言葉に詰まったのがわかった。
「よ、良くない...」
「....安心してください、僕、別に恭一さんが好きとかじゃなく....兄に見せつけてるんです」
「...あー、確かに、突然、優斗と蓮太で何処か行くね」
「慶太さんと蓮太くんの部屋っぽいです」
えー!!!と館内に響きそうなくらいに大貴さんが叫んだ。
「なにそれ!マジ最低!」
「僕も許せなくて...だから...」
「わかった!理由がわかれば、俺も大丈夫!にしても、優斗のやつ....」
ギリギリと奥歯を噛み締める大貴さんがいる。
と、その頃。
ソワソワと落ち着かない様子の蓮太がいる。
「どした?小便?」
「え、あ、いや、なかなか兄が帰ってこないので。ハリセン使わないとモヤモヤしちゃうので、ちょっと探しに行ってきます」
そうして、蓮太も部屋を出て行き、優斗と恭一だけになった。
ニヤニヤと優斗に詰め寄る恭一。
「な、なんだよ」
「最近、蓮太と仲良いじゃん?なに?奏斗に飽きて、蓮太に変えた?」
「な!そんな訳...てか、今、お前しかいないし、白状というか...」
話しをひと通り聞いた恭一は爆笑した。
「じゃ、なに?奏斗の寝顔を見ながら、ケツに指突っ込んでオナッてたら、蓮太に見つかった訳!?」
「しーっ!まあ、そうなる...で、聞きたくもない、慶太の話しを延々聞かされるし...」
「慶太の?」
「ほぼ、愚痴」
「ずっと蓮太から慶太の愚痴、聞かされてんの!?ご苦労なこった」
「....笑えねーから。俺にはどうでもいいって言えないし」
「まあ、奏斗の寝顔見ながら、ケツ穴に指突っ込んで、オナニーしてました!なんてバラされたくないもんなー」
かああっと、優斗は真っ赤になりつつ、うるせー!と恭一を怒鳴りつけた。
ともだちにシェアしよう!