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第31話

なんだ、そういう....。 僕は安堵したのか、その場にへなへなと座り込んだ。 「大丈夫か!?奏斗」 「...てっきり、僕、お兄ちゃんと蓮太くんが出来てるのかと...」 心配と怒り、嫉妬で疲れたからだろうか、体は暑いし、焦点が合わない。 突然、蓮太くんが、くんかくんかと鼻を嗅ぎ始め.... 何故か、浴衣姿の僕を夢中で嗅いでいる、かと、思ったら押し倒された。 「....めっちゃ、タイプの香り....」 はだけた浴衣の前に鼻を擦り寄せられ、たじろいだが力が出ず、跳ね除けられない。 「やめんかーい!!!」 パーーン!!! 蓮太くんをハリセンで張り倒したのは、まさかの慶太さんだった。 「あー、奏斗、ヒート起こしたみたいだな」 「俺ら、邪魔みたいな?」 「蓮太が反応しちゃってるから、連れてくねー」 立場逆転。 蓮太くんは慶太さんにハリセンを使われて気を失い、首根っこを掴まれている。 ズルズルと引き摺られながら、蓮太くんは慶太さんに連れ出され。 恭一さん、大貴さんもその場を去り、お兄ちゃんと僕だけ....。 「布団、敷こうか?奏斗。休んだ方がいいよ」 僕は無意識にお兄ちゃんの手首を掴んだ。 「....お兄ちゃん、苦しい」 「苦しいんなら、早く寝よう?抑制剤は?」 「無い...」 「んー...じゃ、俺の使う?大丈夫かな、互いにΩとはいえ」 「違う...最近、勝手に濡れる」 「....濡れる?」 「浴衣のお尻のとこ、びちゃびちゃになっちゃった....」 「と、とりあえず、布団敷くから」 布団の上で横たわり、腰を艶めかしく動かしながら、ハアハアと荒くも甘い息を漏らす奏斗の傍らに座る優斗。 「な、なんか、し、して欲しいことあるか...?」 ドキドキしながら、奏斗に尋ねた。 「疼くの、楽にして欲しい....」 「う、疼く....」 ごくん、と涙目の奏斗に生唾を飲んだ。 「じ、自分で指、入れるからいい...」 奏斗はボクサーをずらし、愛液が止まらない穴に指を差し込もうと目論んだ。 「じ、自分で、そこ、弄ったこと、あるのか....?」 奏斗は涙目で優斗を見つめ、小さく首を横に振った。

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