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第32話

「い、痛かったら言えよ...?」 布団に寝そべる奏斗に震えた声で告げると奏斗は頷いた。 帯を外し、浴衣の前面を開くと、全身が殆ど、ピンク色に染まっている。 「....やべ。綺麗....」 そっと穴を撫でると既に指に纏わりつくくらいに濡れていた。 ゆっくり指を差し込んでいく。 「ん...あ...」 「....あったかいし、トロトロ...指に吸い付いてくる...」 自分のソコしか知らなかった優斗は、ドキマギしながら、興奮し、奏斗を見つめた。 薄い唇から盛れる吐息も蕩けるように甘い。 「う、動かして...お兄ちゃん...」 「う、うん....」 指を出し入れしたり、慎重に掻き回すたびに、くちゃくちゃと妖しい音を立てる。 「ど、どう...?」 「ん...あ、気持ちい....でも」 「どうした?」 奏斗は袖口から震える手で何かを取り出した。 「....お兄ちゃんは勃ってる...?」 奏斗の手にあるのは、恭一から渡された3つのコンドーム。 「ど、どうして、そんなもん...!」 「忘れた...お兄ちゃんが嫌なら仕方ないけど....」 優斗の胸元の浴衣に掴まり、顔を隠す奏斗が優斗は愛しくてたまらなかった。 「い、嫌じゃない...けど、へ、下手くそかも...」 「僕も初めてだから下手くそかもだし、平気」 初めて、優斗から顔を近づけキスをした。 が、ゴムの付け方が上手くいかない、優斗。 「ど、どっちが裏で表なんだ...」 最後の1つのコンドームでようやく成功した。 「い、挿れるぞ、奏斗」 「うん...」 濡れそぼった奏斗の蕾に緊張しながら優斗は勃起を宛がった。 「い、痛くない....?」 「全然...僕の中にお兄ちゃんがいる...嬉し...」 「奏斗...」 「あ...ッ、あ、い、い、あッ...」 我慢できず、優斗が腰を動かし、奏斗は必死に優斗の背中に腕を回した。

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