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セクサロイド
目隠しをした男が、手探りで足先に触れて、両手で繊細に撫でながら、唇を寄せて、ヌルっとした舌で指を撫めて、一本ずつ丁寧にしゃぶっている。
これだけなら、普段と大差ないと清太郎は思う。
つい、口に足を押し込んだりしてしまう。
それでだらしなく口を広げてハアハアと息を漏らす姿は、まごうこと無くマゾそのものだ。
足先から上がってきて、内股から、脇腹にきて、そして、乳首を舐める。
清太郎の息が深く荒くなる事に、春斗は気が付いてしつこく乳首を舌で撫でる、反対の乳首も手で撫でると、ヒクヒクと腹筋に力が入って身を縮めてしまう。
首筋を舐めあげながら登ってきた、目隠しをした顔が清太郎の目の前に現れる。
両手で清太郎の顔を抑えて、おでこ、瞼、鼻先、頬と口付けていく。
唇と唇が優しく重ねられると、吸い合わせる。
清太郎の喉が鳴り、ブワッと涙が垂れる。
キスしたまま、春斗の手は清太郎の極部に伸ばされ、扱かれる。
その先に進む為に、春斗は清太郎の上に覆いかぶさり、見えない中手探りで棚の上のローションを探すがまるで届いておらず、無闇に手を振り回す。
春斗の身体を更に上部へと誘導するようにすると、怒張したペニスが清太郎の目の前に現れたので、清太郎はパクリと咥えてみる。
春斗はガバっと口を抑えて、ガタガタ震えだす。
声を出さない様に、射精しないように、下半身に力を込めて耐える事に必死で、ローションを探せずに居る。
清太郎は、意地悪い気持ちが湧き上がってくる。
舌先をカリに絡ませ、ゴリゴリと虐める。
カリばかりを執拗に責め立てた。
これから気持ちよくなれるという期待と戸惑いと興奮に浮かされて、清太郎の脳は徐々に麻痺して行く。
精子を飲みたい。
二度や三度の射精は余裕で出来る事を既に知っている。
射精させたい。
春斗の好きな事を考え、竿に噛み付いて、喉の奥を開けたり閉じたりして、亀頭をグリグリと擦った。
春斗は清太郎の肩を掴んで、引き剥がそうとするが、その度に歯を閉じて手を止めさせると、清太郎の頭を抱き込む様にして射精した。
清太郎の頭上の方で微かに、息を飲む様なか細い悲鳴が響く。
精子は清太郎の口の中をドロドロにして、二回にわけて飲み込んでも、口いっぱいにイガイガとした味が残る、唇からは涎とも精子ともつかない液体が溢れて垂れている。
媚薬の様に、清太郎を興奮させた。
暫く息を整えながら震えていた春斗も、ローションを探り当て、のっそりと清太郎の太腿の間に戻る。
まだ、息が荒く、身体が赤らんでいる。
ローションを手に出して、グチュグチュと温めながら、清太郎のペニスも舐める。
犬の様に、ペロペロと舌を出して舐めるのは、今喉を突かれたら、虐められたくなって何も出来なくなりそうだったからだ。
睾丸から肛門にローションを塗り込めて、ひだを撫で回す。
マッサージする様に。
そして、ゆっくりと、中に指を挿れていった。
強ばる清太郎の内腿を撫で、春斗の指は一点を抑えて止める。
清太郎が呼吸をするだけで、追い詰められる一点から、動かさず、呼吸に合わせて亀頭を舐め、清太郎は喉を唸らせて軽い絶頂感を味わう。
だらりと数滴の精子が零れ出て、春斗はそれを舐めとって味わう。
そこから微かに指を揺らしながら、少しずつ少しずつ、解して行った。
自分がされる時の様に丁寧に、揉み解していく。
元々柔らかい清太郎の肛門に、そう時間はかからず、二本、三本と指を増やして行く。
柔らかく、指に絡み付いてくるかと思えば、時折締め付けてくる。
そして、清太郎はベッドサイドからコンドームを取り出して春斗に被せた。
春斗はペニスに清太郎の肛門に当て、ローションをどっさりと垂らしてから、腰を進める。
暫く引き攣って締め付けられ、春斗は動かずにその締め付けに耐える。
緩んだ所で動き始める。
中を揺らすように動かして、二人のお腹の間で清太郎のペニスも一緒に擦れる。
か細い息が、清太郎の口から漏れて、春斗は清太郎の肩と頭を強く抱き締める。
スルリと、清太郎は控えめに抱き返す。
声を出さない清太郎が可愛くて仕方がなかった。
「だいすき……」
喋らないと約束したのに、春斗から言葉が漏れた。
清太郎は春斗の頭を捕まえて口付けをする。
春斗は頭が真っ白になり、叩き付ける様に、腰を動かしていた。
清太郎に頭を擦り付けて全身で清太郎の存在を感じようとして、目隠しが外れ、目を真っ赤にして唇を噛んでいる清太郎が目に飛び込んでくる、口に指を押し込んで緩めさせると、肉色の唇から息が漏れた。
「僕のご主人様……僕の……僕の……ご主人様……かわいいかわいいかわいいかわいい」
春斗は射精した。
それでも萎えず、動きを止めず、ずっと擦りつけ続ける。
コンドームから漏れ出した精子が更に肛門を濡らす。
清太郎は細い声を上げ、中で膨れ上がった前立腺が春斗のペニスを押し潰す。
そこを無理矢理擦ると、清太郎は射精をした。
それでも春斗は止まらず、清太郎は萎えたペニスを震わせながら、半ば苦痛な程の強烈な刺激に悲鳴をあげた。
春斗の方は唸りながらびしゃびしゃに潮を吹く。
「バカ! ゴム抑えろ!!」
「ごめんなさい……!!」
滑る手で殆ど外れているコンドームを引き摺り出した。
二人とも、息を上げて、汚れたシーツを見て呆然とした。
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