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無邪気でなにも知らない皇子を調教する6
連日調教は続いた。
喉を犯されイクことも、喉奥を使ってしめることも皇子は覚えた。
舌で相手の舌を擦ることも、噛んで舐めてほしがることも。
上に跨り搾り取ることも、尻に突っ込まれながら口でしゃぶることも。
複数の相手をさせられることまで、想定した。
ただ、調教のために用意していた性奴隷は使わないで、ディルドを尻に挿入して、口で調教師のモノをしゃぶるか、喉までディルドを突っ込まれ、調教師に尻を犯されるかになった。
調教師なみのモノを持つ性奴隷を用意して控えさせていたのに何故使わないのかと、皇子が不思議そうに尋ねたが、調教師は嫌そうな顔をして答えなかった。
だが調教師は性奴隷として着実に皇子を調教していった。
セックスを楽しみ、でも、それに溺れるだけではない見事な性奴隷が仕上がりつつあった。
国を傾けるほどに敵国の王が夢中になるだろう。
無邪気で美しい姿に嗜虐心を煽られて、抱いてみたなら支配されるのは王の方だろう。
皇子は底なしの穴だった。
夢中になって調教師のモノを欲しがり、しゃぶり、舐めて、飲み干し、腰を振って搾り取る。
その癖、無邪気に信じている目で見つめてくる。
これは堕ちる。
誰でも堕ちる。
皇子は信じているのだ。
誰であろうと。
ただ信じて自分を抱く相手のために懸命に尽かして感じて溶けて。
天然だった。
天然物の傾国だ。
計算じゃない。
これは奪われる。
夢中になっていたのは。
調教師だったかもしれない。
分からない。
でも調教はした。
清らかに無邪気に、いやらしい舌遣いで皇子は性器を舐め上げる。
その巧みすぎる舌に、無心に信じる瞳。
これに堕ちない男はいないだろう。
だって。
最後は調教師が欲しがった。
身体ではなく、終わった後抱きしめて眠る夜に、強く抱きしめて離せなくなった。
唇を噛んで耐えた。
皇子は最初から調教師のモノでなんかじゃなく、仕事だったのだから。
そこは皇子もわきまえていた。
敵国の残忍だという王のもとにおくられることは逃れられない。
「貴方のおかげで殺されることはないかも」
笑ってみせた。
そう。
ころされることも有り得る運命だった。
嫌がらせのために慰みものとして送ることを敵国の王は要求したのだから。
「大丈夫だ。お前なら。望め。お前なら何でも叶う。お前を支配しようとするモノは逆にお前に支配される。望むんだなんだって。お前なら叶う」
調教師は皇子に夜毎ささやいた。
皇子は花のように笑った。
その唇にそっと重ねるだけのキスを何度も何度も調教師はくりかえした。
皇子にしかもうしないだろう、キスを。
「可愛いな。本当に」
諦めたのように囁いて、抱きしめた。
手放すことがわかってて。
それでも、愛しいと思うことをやめられなかった。
これは自分の作品ではない。
こんなモノ。
作れるはずもない。
だから、大丈夫。
皇子は王を喰らって幸せになる。
誰が来ようと、喰らってくらい尽くして、生き延びて、全てを支配する。
だから。
調教師はもういいと思った。
生まれて初めて恋をしていた。
叶わないが、それでいい。
自分みたいな男には。
こんな綺麗な生き物は相応しくない。
どこかで皇子が支配者になるのを知れたらいい。
綺麗なままで。
誰に抱かれたところで。
この綺麗さは汚されるわけがないのだ。
「可愛いな」
抱きしめて眠った。
最後の夜も。
翌朝、皇子は連れて行かれた。
調教師は。
自分で仕込む仕事は止めた。
もう二度と、抱いて仕込む仕事は誰に頼まれようがやらなくなった。
何故やめたのかを聞かれて、
「勃たないんだよ」
そう笑ってみせた。
皇子は。
大した性奴隷だった。
使い物にならなくなるまで、支配されたのは調教師だったのだから。
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