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清らかで慈悲深い皇子を調教する3

「何泣いてる。アンタは納得してここにいる、と聞いたぞ」 調教師に皇子は抱き寄せられた。 人に抱きしめられたことのない皇子は身体を硬くした。 自分は裸なのだ。 調教師は皇子が脱がされたような簡単な上衣とズボンを着ているが。 「硬くなるな。これからアンタが毎日することだ、わかってたんじゃないのか?」 怯える身体をやさしくなでられた。 「わかっててる・・・わかって。民のためだ。私が行かなければ、戦が起こる・・・王に気に入られて。王を私に溺れさせないと・・・国のために・・民のために・・」 自分に言い聞かせるように皇子は言った。 「私がいかないと、まだ15になったばかりの弟が行かせれる・・・王都も捨てて、そっと生きてるあの子にそんな真似はさせられない、私が・・私がするしか」 皇子は涙を流す。 覚悟は決めていたつもりだった。 神に仕える身体を汚し、魂を汚しても、国と民と、長く会ったこともない母親役違いの弟皇子を助けるつもりだった。 そのためなら何でも出来ると思っていたのに。 こんなにも生々しく。 こんなにも穢れていて。 こんなにもとらえられて汚され離さないものだなんて思っていなかった。 セックスがわかっていなかった。 自分で扱いて達した姿を思った。 あんなに卑しい、あんなモノに自分がなるなんて。 でも、忘がたいほどに気持ちいい、それこそが耐え難い。 痛く苦しいモノならば、いくらでも耐えてみせるのに。 「するしかないんだよ。あきられたら殺されるのが性奴隷だ。そして、アンタの場合、アンタが気に入らないとか言いがかりをつけて、戦争を始めるきっかけにしたいかもしれないんだろ、敵国の王は」 調教師の言葉は事実だった。 元々男に興味がないという隣国の、戦の神のような王は、嫌がらせのためだけに、皇子を性奴隷として寄越せ、と言ってきたのだ。 しかも王位継承権を持つものがいい、と。 断ったなら、それに難癖つけて戦をしたいだけなのはわかっていた。 本当はこの国の領土を欲しがっているのだ。 そして、隣国の王は戦にとても強い。 その屈辱的な言い分をきくしかなく。 でも聞いたところで、性奴隷として不十分で気に入らないと文句をつけるだろうことはわかっていた。 だからこそ。 すご腕の調教師に仕込ませ、男は抱かないはずの王に皇子を抱かせて、虜にさせることにしたのだ。 送ったものを試すのは礼儀だ。 試してダメなら文句もつけれるが、試して気に入れば、文句を言うのはメンツに関わる。 王のセックスとはどの国でも記録されるものだ。 それが男の性奴隷であっても。 王が愛したなら記録される。 抱かせてしまえば戦争をとりあえず避けられるし、なんなら性奴隷にうつつを抜かすようになれば、あの王さえいなければ、逆にかの国を狙うことも可能性だろう。 だから父王は息子達の中で美しい一人の皇子に目をつけた。 それは神官となった皇子ではなかった。 おそらく王は神官になった息子のことは忘れていた。 しかし選ばれた皇子の母親である妃は、それには耐えられなかった。 親子、兄弟で殺し合うのが伝統の王家から子供を守るべく、王位を狙ったり、権力を狙ったりしないように田舎の城に子供と共に引きこもり、そこで息子と共に朽ちるつもりだったのだ。 その美しさゆえに、息子が残忍だという敵国の王に性奴隷として送られると聞いて、母妃は悲嘆にくれた。 神官になっていた皇子にその母親妃から手紙が来たのは、その母妃は、皇子の母親の妹だったからだ。 おば、だった。 先帝の娘達を、姉と妹をともに父王は妃と言う名の慰みものにしたのだ。 父親を殺され後、飽きるまで、嬲られた。 皇子の母はそれに耐えられず、皇子を産んですぐに自殺し、皇子を物心つくまで育てくれたのは、妹である母妃だった。 皇子にとってもおばであり、母と呼べる人。 その人の苦しみと。 微かに記憶に残る、赤ん坊。 弟。 冷たい神殿で、人との絆は与えらることのなかった皇子の、残った最後の人間との絆。 身代わりを訴え、父王はそれを許した。 「元神官だと知れば、興味をもつかもしれんな」そんな理由だった。 皇子が美しく成長していたのもあるだろう。 「これなら、あの卑しい王も気に入るかもしれん。お前の弟は美しいが子供すぎる」 実の子供を舐めるように見る、父王の視線に吐き気がした。 この父王は、母とその妹に飽きるまで卑劣な行為を楽しんだのだと、もう知っていた。 そして、父であり、おじ、だった。 そう、母親達には、母親違いの兄だった。 王家の血筋こそ、穢れていた。 兄弟親子でさえ番あう。 だから、皇子の母親は死んだのだ。 いっそ、隣国の野蛮な王に滅ぼされた方がいいのかもしれない。 だけど。 民には罪が無く。 弟にも罪も無く。 おばであり、母である人を悲しませたくなかった。 だからだから。 「覚悟が足りねぇな」 囁かれる調教師の言葉は本当で、皇子は涙を流すしかない。 「まあいい。頭がおかしくなるまでやれば、アンタも受け入れられるさ・・・」 背中を宥めるように撫でていた調教師の手が降りていく。 腰に、そして尻に。 割れ目をなぞり、そこにたどり着く。 穴だ。 知識はあった。 神殿では最高位の神官は去勢してでも穢れである性的なことを行わないが、下位の神官は女犯以外は黙認されている。 若い神官の尻の穴に自分のモノを打ち付けている、神官を見たことはあった。 皇子にそんなものを見せたということで、彼らは追放になったが、そういうことは知っている。 自分もそうされるのだと理解はしていたが。 「嫌」と言いかけて耐える。 覚悟が足りないのだ。 皇子がやらなければ、弟皇子が穴に汚らわしいものを入れられ、あの若い神官みたいに喘ぐことになるのだ。 そんなことはさせない。 「偉いな 」 調教師が褒める声は皮肉ではなかった。 「アンタの場合はさっさと突っ込まれた方が諦めもつくだろう。穴にぶち込んで、とっとと女にしてやるよ」 調教師が親切からそう言ったのは理解した。 「だが、オレのはデカいんでね。慣らすことだけはしないとな。アンタを壊しちまう」 何か液体が穴にそそがれる。 ヌルヌルした感触から、油だとわかる。 甘い匂い。 薬草。 痛み止めと興奮剤だと知識のある皇子は理解する。 皇子は調教師の胸に顔を埋めて、その上衣を噛み締めて耐える。 穴を広げられ。 突っ込まれるのだ 泣かないと決めたのに泣いてしまう。 「されちまって、女になりゃ、そう悪くもねえよ」 調教師の言葉は全く慰めにならなかった。 だが、慰めてくれたのかもしれない、と皇子は思い直した。 「慰めてくれてありがとう」 そう言ったら、呆れたように笑われて。 「さあ、女になろうな」 そう言われて指をズブリと沈められ。 そこからは、狂うことしか出来なくなった。

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