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第2話

昔から勉強にせよ運動にせよ特に苦労もなくできた。こう見えても生徒会長とかも務めていたし家柄も富裕層と呼ばれる家だった。かといって教育をミッチリされるわけでもなく好き勝手させてもらってた。学生時代はなんだかんだ誰に言われたわけでもなく行動とか言葉遣いとか気をつけていたが今はそういうものを取っ払って生活してる 今の会社は親の会社ではなくなんとなく面白そうだからと入ったうちとは全く縁のない仕事だ。やり甲斐もあるしおそらく俺には天職だったのだろう。 家に関しては後継者問題も特になく好きなように生きていけという家なので他の似たような家みたいに見合いがどうのとかもない。 彼女がいなくてもそういうのに悩まされたことは一度もない そんなこんなでトレーニングを再開してしばらく。どうにか人に見せられる体になった。この体は久しぶりだ。心なしか肌艶も良くなった気もする 「おっ!やっぱお前イケメンだなぁ。更に磨きかかって男の俺まで見惚れるぜ」 「はいはい。ありがとうさん」 「で?あっちの方はどうよ」 「あぁ…。確かに声掛けられることは増えたがなぁ…なんとなくピンと来なくて断ってる。告白されたら取り敢えず付き合うとか学生時代みたいにできないしな」 そう。あれからやたらと告白されることは増えた。でもどれもみんな結局今だけの感じがして乗り気にならなかった。それに俺の心には何も響かなかった。俺好みの可愛い人も美人の人もスタイルいい人も多くいたけどな。 そんなこといったら多分俺は男に刺されるかもしんないけど で結局いつもの日常。今年もクリスマスや年末年始は一人だななんて思いながらいつもの電車で帰宅していた ふーっと息を吐いて顔をあげると目線の先にものすごく綺麗な子がいた。 その子はみんなの注目を集めていたけれど本人は慣れているのか何事もないように目線を落としスマホをいじっていた

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