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第2話 夢
エレーヌは深い眠りについていた。思い出したくない過去の夢を見ながら。
「あっ.....ああっ.....」
息苦しそうに息を吐くエレーヌ。
「エレ....??」
隣で寝ていたアルディスは息苦しそうなエレーヌに気づき起きた。
「もう.....僕は.....」
涙を流すエレーヌ。
アルディスはエレーヌの涙を拭い、頭を撫でた。
「止めて!!!!」バシンっ!!
エレーヌは突然起きてアルディスの手を叩いた。
「エレ...??」
「アル.......僕.....ごめん....」
アルディスの顔を見るとエレーヌは謝った。
「大丈夫だよ?また過去の夢でも見てたの?」
優しく話しかけるアルディス。
「うん.....。怖かった...。」
エレーヌは身体を震わせて答えた。
アルディスは優しく抱きしめ頭を撫でた。
「大丈夫。今は俺がいる。俺が守るよ?」
「うん.....」
エレーヌもギュッと背中に手を回した。
「エレ.....。」
アルディスはエレーヌのおでこに軽く口付けをした。
「エレ....俺はね。資料でしかエレの過去を知らないんだ。落ち着いたらで良いから、話してくれないかな?」
「僕の...過去...??」
「うん...。エレの事をもっと知りたいんだ。エレともっと近づく為に」
悩むエレーヌ。
「いいモノじゃないよ?」
「うん....それでも知りたい。」
「うーん......。」
「ゆっくりでいいよ?」
エレーヌはゆっくり口を開いた
「僕が話したら、アルも話してくれる?」
「うん....いいよ」
アルディスはニコッと笑った。
少し考えたあと、エレーヌは口を開いた
「じゃあ...話すね...」
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