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第13話 呼出

腰が痛い… やっぱり昨日のは 夢なんかじゃないんだ 怠い身体を引きずって学校に行った 歩き方が変になっている自覚があって、周りの目が気になって仕方ない 「藤丘」 教室に着いて席に座ると 後ろから青葉に声をかけられた たったそれだけの事なのに、体が金縛りにでもあっているかの様に動けなかった 「ふーじ!!」 「あ…」 返事が出来ないでいると、青葉が前の席に腰掛けて俺の顔を覗き込んできた 「無視かよ⁇」 「わ 悪りぃ…はよ」 「うん…お前 具合でも悪いのか⁇」 「え⁇」 「顔色 悪いぞ⁇」 青葉が俺の額に手を当てがってきて、顔の体温が 一気に上がるのを感じた 「熱でもあんじゃねぇの⁇」 「だ 大丈夫…」 「そうか⁇ 無理すんなよ⁇」 「…うん」 青葉に後ろめたさを感じる理由なんて俺には無いのに、ミハイルとの事を思い出すと どうしても俯いてしまう 「お前…ここ 赤くなってけっど、どうした⁇」 ツンと首を指で押されて 身体中から血の気の引く音が聞こえた気がした 「…あ…か、蚊だろ!?」 「蚊って…早くないか⁇」 流石に GW前の4月に 大分苦しい言い訳だと自分でも思った 「さ、最近 暑いからじゃねぇの⁇」 「…ふーん」 その時チャイムが鳴り響いて、青葉が自分の席に戻って行った ホッとしたのも束の間、ポケットの携帯から振動を感じて そろりと取り出すと、液晶に映った名前にビクッと手が震えて 危うく落とす所だった 恐る恐るメールを開いて内容を確認すると、俺はギュッと携帯を握りしめた 『 おはようございます!!  昼休み 屋上来て下さい♡ 絶対ですよ!!』 昨日の事を思い出して無意識に両腕を摩っていた 昼休みに 一体何をされるんだろう… そんな事を考えていたら、午前中の授業は何一つ頭に入って来なかった

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