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第26話 宿泊 Ⅶ
何でここでやめんの⁇
止めろって言うとするクセに、本当 生意気でムカつく…
俺はミハイルが出て行った扉を ジッと見つめた
まだ…戻って来ないよな…
そろっと自分の下半身に手を伸ばし、ドアに背中を向けて 下着の中に手を差し込んだ
自分の先走りで滑っている其処を擦ると 気持ち良さに涙が滲む
「…ん…あ…」
『藤』
「…あお…ば…」
いつも自分でする時は青葉の顔を思い浮かべてるから、自然と脳内でその声が再生された
でも寝返りをして 枕に顔を埋めると、俺の体内はミハイルの香りでいっぱいになって 何とも言い難い複雑な想いが俺の中に立ち込め、さっきまでそこに居たミハイルの顔が浮かんだ
『藤さん』
この匂い…俺 めちゃくちゃ好き
「…は…ぁ…みは…る…」
「なぁに 一人でイイコトしてるんですかぁ⁇」
ギシッと ベッドが揺れて、俺は顔だけゆっくり後ろに向けた
涙で視界が滲んでミハイルの顔はよく見えないし、体は熱くて言う事を聞いてくれない
「…みは…いる…」
「…ほら… 続き…シテ見せて下さいよ…」
ミハイルが俺の手を上から掴んで、半ば無理矢理上下に動かされた
更にミハイルが親指で先の方を刺激してきて、射精感がどんどん高まっていく
「…あ…あ…イ…ク!!」
出る!!と思った瞬間 根本をギュッと握られて、行き場の無くなった熱を放出出来なくなった俺は縋るようにミハイルを見上げた
「一人だけ 狡いです…俺も…」
そう言って俺の腰を高く持ち上げ、後ろに指が挿入された
「んあ!?み…は…いる…ぅ…おねが…も…イき…たい…」
「まだダメです…」
ミハイルはグチャグチャと指を動かしながらも俺のを握る手を緩めてはくれなくて、俺は枕を抱きかかえる様な状態で恥ずかしい声を上げ続けた
「スゴイ…藤さんの中…もうとろっとろ」
「…う…あ………も…い…い…から…」
「え⁇」
「…っ… もういいから!! 挿れろ!!」
ヤケクソ気味に俺が叫ぶと顎を掴まれて顔を横に向かされた
俺が垂らしていた涎が舐め取られたかと思うとそのままキスされて、次に来るであろう刺激を待ち侘びている自分がいる事にこの時気が付いてしまった
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