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第3話
麗は日本に帰ってくると
大企業に就職し、部署の
課長になっていた。
「麗さん、今日ご飯に行き
ませんか?」
『いいよ。行こう』
麗は部下である山田淳
と付き合っていた。
付き合ってまだ間もない
が、仲がよくご飯を
一緒に食べる事が
多くなった。
「麗、何か考え事してる?」
『あぁ、何でもない。
淳は誰かに似てるなと
思って』
淳は、亮にそっくりだった。
(僕はまだ亮の事を・・)
麗は何度も忘れようとした。
でも、一度結婚をしよう
とした相手を忘れる事は
簡単ではなかった。
「僕、誰かに似てるって
よく言われるんですよねー」
淳は、間を和ますムードメーカー
みたいな存在だ。
「早くたべましょう」
『そうだな。
いただきます』
麗は知らなかった。
誰かに見られている事を・・
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